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臓器売買容疑、医師ら5人逮捕 仲介役の組員も

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生体腎移植を巡り臓器提供者(ドナー)を探す見返りに、現金1千万円を仲介役の暴力団組員に支払った疑いが強まったとして、警視庁組織犯罪対策4課は23日、東京都江戸川区の堀内クリニック院長、堀内利信容疑者(55)=同区南小岩6=や、現金を受け取った住吉会系組員、滝野和久容疑者(50)=葛飾区高砂4=ら5人を臓器移植法違反(臓器売買の禁止)などの疑いで逮捕した。

ほかに逮捕したのは堀内容疑者の妻、則子容疑者(48)=中野区大和町1=と、元住吉会系組員、坂上文彦容疑者(48)=江戸川区南小岩7、滝野容疑者の内縁の妻で飲食店店員、佐々木ひとみ容疑者(37)=葛飾区高砂4。

同課によると、5容疑者とも容疑を大筋で認めている。

逮捕容疑は2009年10月から10年4月ごろ、腎不全を患っていた堀内容疑者が則子容疑者とともに腎臓のドナー探しを滝野容疑者と佐々木容疑者に依頼。ドナーとして紹介された坂上容疑者と堀内容疑者が虚偽の養子縁組をした上、臓器提供する見返りに現金1千万円を滝野容疑者らに渡した疑い。

移植手術は昨年6月に板橋区内の病院で実施される予定だったが、滝野容疑者側はさらに現金を要求。交渉は決裂し、手術は行われなかった。

しかしその後の昨年7月、堀内容疑者は愛媛県の宇和島徳洲会病院で腎臓移植手術を受けた。ドナーは20代男性で事前に養子縁組をしていたという。

臓器移植法では臓器提供のあっせんやその見返りとしての利益供与を禁止。供与の約束だけでも違反となり、罰則は5年以下の懲役または500万円以下の罰金。

捜査関係者によると、堀内容疑者は05年ごろに腎不全になり、移植のためドナーを探していたが難航。則子容疑者が09年ごろに佐々木容疑者に相談し、滝野容疑者を紹介された。滝野容疑者はドナーを探す見返りに現金を求めたという。

堀内容疑者はその後、ドナーとして坂上容疑者を紹介してもらい、親族間の生体間移植を装うため養子縁組した。

日本移植学会の倫理指針では生体間移植は原則として親族に限定。親族でない場合は医療機関の倫理委員会で承認を受けるなどの手続きが必要と規定している。堀内容疑者らは養子縁組により移植手続きが円滑に進むことを狙ったとみられる。

同課は1千万円の流れや、他にも臓器移植をあっせんした事実が無いかなどを調べる。

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