赤ちゃんに重い障害 浜松医療センターに賠償命じる判決
出産の際の異常が見過ごされ、医師などの対応が適切ではなかったため、赤ちゃんに重い障害が残ったとして、両親が浜松市の病院を運営する公社を訴えた裁判で、裁判所は病院側に1億9000万円あまりの賠償を命じました。
この裁判は、5年前に浜松市の浜松医療センターで40代の女性が男の子を出産した際に異常が見過ごされ、医師などの対応が適切ではなかったため、赤ちゃんに重い障害が残ったとして、夫とともに病院を運営する公社を訴えたものです。
赤ちゃんは呼吸や心拍がない状態で生まれ、今も意識がない状態で人工呼吸器を付けて別の病院に入院しているということです。
9日の判決で、静岡地方裁判所浜松支部の佐藤卓裁判長は「胎児の心拍数の異常などから、重篤化のおそれを疑うべき状況にあり、病院の医師らには、陣痛促進剤の投与を速やかに中止した上で、緊急帝王切開する方針に転換するのを怠った過失が認められる」とした上で、「注意義務違反と後遺症には因果関係が認められる」などとして、病院側に1億9000万円あまりの賠償を命じました。
判決後に会見した原告側の青山雅幸弁護士は「ちゃんとしていただかないと助かる子供が助からない。大変有意義な判決だ」と話しました。
両親は、弁護士を通じて、「主治医らは自らの無知や怠慢がどれほど取り返しの付かない被害を及ぼしたのか、いま一度直視すべきだ」などとコメントしました。
一方、浜松医療センターは「判決文を確認しておらず、コメントは差し控える」としています。