同僚の従業員男性を線路に立ち入らせ、電車と衝突させて、自殺に見せかけて殺害したなどとして、塗装会社の社長ら4人が逮捕されました。警視庁は日常的ないじめ行為があったとみて、経緯を詳しく調べています。 殺人と監禁の疑いで逮捕されたのは、▼東京・小平市の塗装会社「エムエー建装」社長・佐々木学容疑者（39）、▼東京・板橋区の島畑明仁容疑者（34）、▼東京・東大和市の野崎俊太容疑者（39）、▼東京・小平市の岩出篤哉容疑者（30）の4人です。 佐々木容疑者ら4人は共謀して、2023年12月2日深夜から翌3日0時すぎにかけて、東京・板橋区で同僚の従業員・高野修さん（当時56）を車に乗せて監禁したうえ、東武東上線の線路に立ち入らせて、電車と衝突させ、自殺に見せかけて殺害した疑いが持たれています。 捜査関係者によると、事件当日の夜、4人は板橋区内にある高野さんの自宅アパートに集合。そこで高野さんと何らかの「話し合い」をしたあと、島畑容疑者が運転する車に高野さんを乗せて監禁し、踏切まで連れ出していました。 防犯カメラには、車を降りた高野さんが自ら線路に立ち入り、電車に轢かれる様子が映されていました。 逮捕前、佐々木容疑者らが任意提出したスマートフォンには、高野さんに対し、複数人が棒を臀部に突っ込むなどの暴行を加えたり、プロレス技をかけたりする動画や、高野さんが身体に火傷を負う写真が残っていたということです。 高野さんを指導する立場にあった島畑容疑者を中心に、会社の中で日常的な「いじめ行為」が繰り返されていたとみられています。 警視庁は、高野さんが自ら線路に立ち入らざるを得ない状況にまで追い込まれていたとみていて、死亡に至る経緯や事件前夜の「話し合い」の内容について、詳しく調べています。