今回の問題には、算数で習った帯分数と数学で習った負の数が登場します。どちらも日常であまり使う数ではないので、計算方法を忘れてしまっていないでしょうか?
一方の知識だけでは答えが出せないこの問題、ぜひ挑戦してみてください。。
問題
次の計算をしなさい。
(4+3/8) ÷ (15+3/4)−12−(−12)
※当記事では、「4と3/8」のような帯分数を「4+3/8」と表記します
解答
正解は、「5/18」です。
どうやって計算したらよいか、分かりましたか?
次の「ポイント」で、この問題の計算方法を確認してみましょう。
ポイント
この問題のポイントは、「帯分数の割り算」と「負の数の引き算」です。
まず最初に、帯分数の割り算のルールを確認しておきましょう。
帯分数は、整数と真分数(分母よりも分子が小さい分数)でできている分数です。帯分数の割り算では、まず分数を仮分数(分母よりも分子が大きいか等しい分数)の形に変換します。変換方法は次の通りです。
分母:真分数の分母
分子:整数×真分数の分母+真分数の分子
さっそく、「4+3/8」と「15+3/4」を仮分数に直してみましょう。
4+3/8
=(4×8+3)/8
=35/8
15+3/4
=(15×4+3)/4
=63/4
これをもとの式に当てはめます。
(4+3/8) ÷ (15+3/4)−12−(−12)
=35/8÷63/4−12−(−12)
分数の割り算では、「割る数」の分子と分母を反対にして掛けます。掛け算の途中で約分(分子と分母を同じ数で割ること)できるものは、約分しましょう。計算結果が小さくなるため、あとで計算しやすくなりますよ。
35/8÷63/4−12−(−12)
=35/8×4/63−12−(−12)
=(35×4)/(8×63)−12−(−12) →分子と分母を4と7で割って約分
=(5×1)/(2×9)−12−(−12)
=5/18−12−(−12)
次に計算するのは「5/18−12」ですが、その前に−(−12)という負の数の引き算に注目してください。
負の数の引き算は、正の数の足し算に変換できます。
<負の数の引き算>
〇−(−▲)=〇+▲
よって、−(−12)は+12に変換できます。すると、式は次のようになりますね。
5/18−12−(−12)
=5/18−12+12
ここで、−12+12という部分は同じ12という数を引いて足していることになり、計算結果は0になります。
5/18−12+12
=5/18+0
=5/18
整数部分がきれいに消えたので、答えは5/18となります。
まとめ
今回の問題では、帯分数の割り算と負の数の引き算に挑戦しました。
帯分数の割り算をするときは仮分数に直してから、負の数の引き算は正の数の足し算にしてから計算します。
他にも複数の知識が問われる問題を用意していますので、ぜひ挑戦してみてください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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