2013.07.26
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特別レポート 第1部 創価学会 第2部 真如苑 こんなに変わってたんだ ニッポンの巨大宗教団体(2013)信者も知らない内情

週刊現代 プロフィール

「私ども二人の後継について妹(伊藤真玲氏=69歳)と話し合いを重ねてまいりました。次期後継者として教務長補佐の鳥飼尚之さんを指名いたします」

 信者数90万9603名(公称)を誇る巨大教団のトップが突如、"苑主交代"を明言したのだ。真聰苑主には子供がおらず、その後継者に伊藤家と血のつながりがない教団幹部を指名。真聰苑主が健在のうちは、これまでと同じように教団の運営が行われるという。

 次期苑主はどのような人物なのか。鳥飼氏は秋田県生まれで、東京学芸大附属高校から東京大学薬学部に進学し、大学院を修了した秀才だ。

「親の代からの熱心な信者で'81年に真如苑に"就職"。教学部や国際部の部長を歴任してきたエリートです。修行にも熱心で、霊能者としての能力も高い。人柄は極めて温厚、物静かな人物です。私は鳥飼先生に仕事関係のアドバイスを求めて何度か接心をしてもらいましたが、俯瞰した視点を持っているという印象を受けました」(真如苑関係者)

 一方で組織を束ねるカリスマ性に乏しいとの指摘があるのも事実だ。

『宗教とカネ』の著者で、ジャーナリストの山田直樹氏が解説する。

「日本の新宗教は教祖の死によって跡目争いがしばしば起き、決定的な分裂にいたるケースも多いんです。たとえば岡田光玉氏が'59年に興した『世界真光文明教団』は、光玉氏の死後、『崇教真光』が分派しました。『パーフェクトリバティー(PL)教団』も『生長の家』も、教団のトップが亡くなってから、分裂騒動が起きています。

 真如苑の鳥飼氏の評判を聞くと、"能吏"という声が多い。かつて真如苑はお家騒動で揺れ、三女・真聰氏が後を継いだ経緯があります。鳥飼氏への継承がすんなりいくかは疑問です」

 真如苑はこれまで、その"金満"ぶりでもたびたび世間の度肝を抜いてきた。

 '01年には日産の村山工場(東京・多摩地区)を約739億円で、'08年には運慶作とされる大日如来坐像を14億円で購入。一説には年間の収入額が約450億円とも言われる。

 巨額資産と90万信者を抱える教団の運営が、温厚な東大卒エリートに務まるのか。真如苑もまた、岐路に立たされている。

〈第3部・第4部につづく〉

「週刊現代」2013年7月20日号より

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