「本当のことしか言わない『騎士』とウソしか言わない『奇人』」のパズル。スマリヤンの論理パズルで「ゲーデルの不完全性定理」を考えてみると
島の住人は何と言ったのか?
そろそろ、よろしいでしょうか? 社交クラブに関する情報が得られたのだから、島の住人は、自分と社交クラブとの関係を述べたはずである。どんな発言が可能だろう? 1 私はクラブIの会員だ 2 私はクラブIの会員ではない 3 私はクラブIIの会員だ 4 私はクラブIIの会員ではない 5 私はクラブIにもクラブIIにも属している 6 私はクラブIにもクラブIIにも属していない 7 私はクラブIかクラブIIのどちらかに属している これくらいであろうか。後ろから分析してみよう。
7から5までの発言を調べていくと……
7は、騎士の発言なら正しいのだろうが、どちらのクラブの所属かはわからない。また、奇人がウソをついている可能性もある。この発言からは、有益な情報は得られない。 6は、パッと見では奇人の発言に見えるが、奇人はウソつきなので、本当のことは言わない。また、騎士は本当のことしか言わないので、6の発言は騎士からも奇人からも出てこない。つまり、6は、ありえない発言ということになる。 5はすぐにウソだとわかる。なにしろ、奇人は両方のクラブから閉め出されており、騎士はどちらか一方のクラブにしか属していないのだから。つまり、5は奇人の発言ということになる。
1から4までの順に調べた結果は!
ここからは1番より分析してみよう。 1が騎士の発言なら、たしかに彼はクラブIの会員なのだろうが、奇人の発言だったら、「私はクラブIの会員だ」とウソをついたことになる。この住人が騎士か奇人かわからないので、どちらともいえない。この発言からは有益な情報は得られない。 2も1と同じように見えるが、ちょっとちがう。もしこれが騎士の発言だとしたら、この住人はクラブIIの会員にちがいない。もしこれが奇人の発言だとしたら? その場合、「私はクラブIの会員ではない」は本当なので、奇人の口からは出てこないはずだ。つまり、この相手は騎士で、クラブIIの会員であることが推理できる! 3は1と同じパターンであり、4は2と同じパターンである。