法廷に6回響いた「裁判長!」新潟水俣病控訴審、原告が認定求め訴え

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鈴木剛志
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 新潟水俣病の症状があるのに水俣病被害者救済法(特措法)で救済を受けられなかった45人が、国や旧昭和電工(現レゾナック・ホールディングス)に損害賠償を求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が3日、東京高裁(鹿子木康裁判長)であった。今月で提訴から11年。原告は裁判官に「生きているうちに解決を」と訴えた。

 4月の一審・新潟地裁判決は、患者認定を受けていない原告45人のうち26人を水俣病と認めた。一方で、19人は認定しなかった。国の責任も否定した。原告、被告の双方が控訴した。

 この日の弁論で原告側は地裁判決を批判。原告側が主張した診断基準や、国の責任などを地裁が否定したことを挙げ、高裁に「誤り」を正すよう求めた。そのうえで「高齢の原告には時間がない。救済に資する審理を」と訴えた。一方、被告側は書面で原告の訴えを棄却するよう求めた。

 原告は11年前の提訴以降、33人が死亡。現在の全原告148人の平均年齢は75歳以上になっている。新潟地裁では103人の審理が続いている。

 この日の法廷で意見陳述した原告団長の皆川栄一さん(81)は「亡くなった原告仲間の思い、願いも担って、裁判を最後まで取り組んでいかなければと決意している」と述べ、裁判官には「私たちには時間がない。私たちの願いは生きているうちの解決だ」と訴えた。

 控訴審の第2回弁論は来年2月25日に予定されている。

手足のしびれ、耳鳴りに苦しんだ半生

 控訴審から原告団副団長に就いた福地幸二さん(76)はこの日、法廷で意見陳述した。「裁判長」と6回呼びかけながら、自らの半生を語った。

 生家は阿賀野川まで300メ…

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