レース中の落馬事故で入院していた日本中央競馬会(JRA)の騎手、藤岡康太さんが10日、死去した。35歳だった。6日に阪神競馬場(兵庫県宝塚市)で行われたレースで落馬し、頭部と胸部を負傷して入院していたが、帰らぬ人となった。落馬による死亡事故は今年3月にも地方競馬の高知競馬で発生したばかり。レース中は救急車が待機したり、耐衝撃性の高い保護ベストを着用したりするなど安全対策はとられているが、同様のケースは後を絶たない。
高知競馬場(高知市)では3月24日に行われた第10レースで騎乗していた塚本雄大騎手(当時25歳)が落馬。病院に搬送されたが同日に死去した。
2004年3月には中央競馬の中山競馬場(千葉県船橋市)で行われた第5レースで、竹本貴志騎手(当時20歳)が落馬し、脳挫傷で死去。00年11月には浦和競馬場(さいたま市)で行われた地方競馬の第3レースで、松井達也騎手(当時35歳)が落馬。後続の馬に腹部を踏まれ、内臓損傷による出血性ショックで亡くなった。
1993年1月には中央競馬の京都競馬場(京都市)の第7レースで、岡潤一郎騎手(当時24歳)が落馬し、同年2月に脳挫傷などのため死去。92年9月にも中央競馬の中山競馬場で行われた第11レースで、玉ノ井健志騎手(当時20歳)が落馬の衝撃による外傷性くも膜下出血などで帰らぬ人となった。