販売台数を前年同期と比べて4%減らしたトヨタ自動車の2025年3月期(2024年度)の中間決算(2024年4~9月)。認証不正とリコールによる生産台数の減少が響いた。そして、米国および中国における苦戦が報じられている。
だが、ハイブリッド車(HEV)に目を転じると、全く違った景色が見えてくる。同社におけるHEVの販売比率は世界で41.3%に達した。販売するクルマの5台に2台以上がHEVとなっている。トヨタ車(「レクサス」車を含む)の「ハイブリッドシフト」がさらに加速しているのである(図1)。
驚くのは、欧州での実績だ(図2)。今中間期にトヨタ自動車は欧州で合計56.6万台のクルマを販売し、そのうちHEVは38.7万台だった。HEVの販売比率は、実に68.4%にまで高まっているのである。
欧州といえば、言わずと知れた「EVシフト」の発信地。EVシフトに乗ってEVを拡販するはずが、目算が大きく外れて欧州の自動車メーカーは軒並み苦しんでいる。ドイツVolkswagen(フォルクスワーゲン、VW)などは、創業以来初めてとなる国内工場の閉鎖危機に直面している状況だ。
その欧州において、トヨタ車を購入する際にHEV(ストロングHEV)を選ぶ顧客が7割近くもいるとは、なんとも皮肉な話だ。VWをはじめ欧州の自動車メーカーは、一刻も早く競争力の高いHEV、すなわち燃費性能に優れるストロングHEVを自ら開発するか、トヨタ自動車が無償で提供しているHEV関連特許を使ってでもストロングHEVを市場投入すべきではないか。
メーカーが見るべきは顧客だ。購入するクルマを選ぶ権利は顧客が握っているからである。技術やノウハウの蓄積がある国内工場を畳み、スキルのある社員をリストラしなければならない事態にまで追い込まれているVWは、もはや背に腹は代えられないはず。約7割にまで高まったトヨタ自動車のHEV販売比率を直視すべきではないか。









































