【速報中】韓国大統領 非常戒厳を宣布 解除 高官ら一斉に辞意

韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領は3日夜、来年の予算案に合意しない野党側の対応などを理由に一切の政治活動を禁じるなどした「非常戒厳を宣布する」と明らかにしました。

これを受けて、韓国の国会が非常戒厳を解除するよう要求する決議案を可決すると、ユン大統領はけさ早く再び会見して、閣議を通じて非常戒厳を解除すると発表し、韓国メディアは、閣議が開かれて非常戒厳は解除されたと伝えました。

首席秘書官などの高官ら一斉に辞意表明

韓国大統領府は首席秘書官などの高官らが一斉に辞意を表明したと明らかにしました。現地メディアは、非常戒厳をめぐる一連の動きの影響だと伝えています。

韓国大統領が非常戒厳を宣布 その後「解除」

韓国のユン・ソンニョル大統領は3日夜10時半ごろ、緊急の談話を発表し、来年の予算案に合意しない野党側の対応などを理由に「国政はまひ状態にある。憲政の秩序を守るために非常戒厳を宣布する」と明らかにしました。

これを受けて戒厳司令部が、国会や地方議会での一切の政治活動を禁じることや、すべてのメディアが戒厳司令部の統制を受けるなどとする「布告令」を発表しました。

韓国で非常戒厳が出されたのは1987年に民主化が宣言されて以降、初めてとなります。また、韓国国防省は軍の態勢を強化し、戒厳司令部の部隊が国会の建物に突入する事態となりました。

ユン大統領の発表を受け、韓国の国会はきょう未明に本会議を開き、非常戒厳を解除するよう要求する決議案を、出席議員190人の全会一致で可決し、国会議長が「戒厳の宣布が無効になった」と述べました。

このあとユン大統領は4日午前4時半ごろ、再び談話を発表し、軍を撤収させたとした上で、「ただちに、閣議を通じて国会の要求を受け入れ、戒厳を解除する」と述べました。

韓国の通信社、連合ニュースは、4日午前5時ごろ、閣議が開かれて非常戒厳は解除されたと伝えました。ただ、韓国国内はユン大統領の突然の発表に混乱が続いていて、事態が沈静化するかどうかは不透明です。

「布告令」の内容は

戒厳司令官の陸軍大将名で出された「布告令」は「韓国の内部に暗躍している反国家勢力による体制転覆の脅威から、自由民主主義や国民の安全を守るため」として3日午後11時をもって韓国全域に6つの事項を布告するとしています。

1つめとして「国会と地方議会、政党の活動と政治的結社、集会、デモなどの一切の政治活動を禁じる」としています。

2つめに「自由民主主義体制を否定し転覆を企てる一切の行為やフェイクニュース世論の操作、虚偽の扇動を禁じる」

3つめとして「すべての言論と出版は戒厳司令部の統制を受ける」としています。

4つめとして「社会の混乱を助長するストライキやサボタージュ、集会行為を禁じる」

5つめには「ストライキ中だったり医療現場を離脱したりしたすべての医療関係者は、48時間以内に本業に復帰して忠実に勤務し、違反した時は戒厳法によって処罰する」としています。

最後に6つめとして「反国家勢力など体制転覆勢力を除く善良な一般国民は、日常生活での不便を最小化できるよう措置する」としています。

また「違反者に対しては、戒厳司令官の特別措置権によって令状なしに逮捕、拘禁、押収捜索ができ、戒厳法の罰則によって処罰する」としています。

最大野党「共に民主党」ユン大統領に辞任求める

ユン大統領の非常戒厳の宣布について、最大野党「共に民主党」は4日午前、決議文を発表し、「ユン大統領の非常戒厳宣言は明白な憲法違反だ。これは内乱行為であり、完全に弾劾事由だ」と非難した上で、ユン大統領に対し直ちに自ら辞任するよう求めました。

そして、退陣しない場合には、「共に民主党」は直ちにユン大統領の弾劾手続きに入るとしています。

国会周辺では警官隊が警備 市民とのもみ合いも

非常戒厳が宣布されたあと国会議事堂の周辺には多くの人が集まり、「大統領は辞めろ」などとシュプレヒコールをあげ、閉じられた門の前で警察ともみ合いになる場面もありました。

また、上空では一時、軍のものとみられる複数のヘリコプターが飛ぶ様子が見られました。

一方で、国会から少し離れた場所ではふだんと大きく変わった様子は見られず、人々や車が行き来していました。

ただ、韓国の通信社、連合ニュースは非常戒厳の宣布について「偽のニュースではないのか」とか「何が起こるかわからない」などと困惑する市民の声を伝えています。

また、連合ニュースによりますと4日も、通常どおり学校の授業が行われるということです。

石破首相「重大な関心を持って注視 万全を期す」

石破総理大臣は総理大臣官邸で記者団に対し「他国の内政について、あれこれ申し上げる立場にはないが、特段かつ重大な関心を持って注視している。在留邦人の安全については領事メールをただちに発出するなど、できるかぎりの対応をとっており、引き続き万全を期していく。現時点で邦人被害の報には接していない」と述べました。

米 ブリンケン国務長官「非常戒厳の解除を歓迎」

アメリカのブリンケン国務長官は3日、声明を発表し、「アメリカはこの24時間、韓国の情勢を注視してきた。ユン大統領が非常戒厳の解除を表明したことを歓迎する」としています。

そして「われわれは政治的な意見の不一致は法の支配に従い、平和的に解決されることを期待する。韓国国民への支持とともに、民主主義と法の支配という共通の原則を基盤とする米韓同盟への支持を改めて確認する」と強調しました。

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