計算規則を正しく理解しているでしょうか。
簡単そうに見える問題でも、少しでも間違えてしまえば、正しい答えを求めることができません。
小学校で習う計算問題に挑戦してみましょう。正しい答えを導くことができるでしょうか。
問題
次の計算をしなさい。
9÷9÷9
まずは自分で計算してみましょう。
解説
今回の計算問題の答えは「1/9」です。
途中の計算式は次のようになります。
9÷9÷9
=1÷9
=1/9
どのようなポイントに注意しなければいけないか、詳しく確認をしましょう。
今回の問題は、「割り算だけ」の式です。
この場合は、左から順に計算をしなければいけません。
よって、
9÷9=1
1÷9=1/9
となります。
「1÷9」の計算は、小数で求めようとすると割り切れず、「0.111・・・」と、答えの数が延々と続きます。
このような場合は、分数で答えを表しましょう。
割り算と分数の関係は以下のとおりです。
A÷B=A/B
以上より、今回の問題の答えは「1/9」となります。
よくある間違い
よくある間違いのひとつが、次のように後ろから計算をすることです。
(誤答例)
9÷9÷9
=9÷1
=9
「割り算だけの式」では、前から計算しなければいけないので、上記の計算方法は間違いです。
しかし、「掛け算だけの式」であれば、後ろから計算することも可能です。
割り算を掛け算に変換するには、分母と分子を入れ替えます。
割り算を掛け算に変換
「÷9」→「×(1/9)」
掛け算だけの式になれば、後ろの分数をまとめて計算してもかまいません。
(別解)
9÷9÷9
=9×(1/9)×(1/9)
=9×(1/81)
=1/9
まとめ
今回の問題は、小学校で習う計算ではありますが、多くの人が間違えやすい問題です。
特に、計算の順序を工夫をしようと考えた方が間違えてしまったのではないでしょうか。
どのようなときに、計算の順序を入れ替えることができるのか、正しく理解しましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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