ヒズボラがイスラエル軍拠点を停戦後初めて攻撃　イスラエルも報復示唆で停戦維持が焦点に

12/3(火) 3:40配信

TBS NEWS DIG Powered by JNN

中東レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは、停戦発効後初めてイスラエル軍の拠点に対して攻撃を行いました。イスラエルは「強力に対応する」としていて、今後、停戦が維持されるかが焦点です。【写真を見る】「ヒズボラ」ってどういう意味？どこにいる？どんな組織？ヒズボラは2日、イスラエルが占領する国境地帯の係争地シェバア農場に対して、攻撃を行ったことを明かしました。攻撃はイスラエル軍の拠点を標的に行われたもので、軍はヒズボラがロケット弾2発を発射したと発表しました。この攻撃によるけが人はいないということです。イスラエルとヒズボラの戦闘をめぐっては、先月27日に停戦が発効しましたが、それ以降、ヒズボラがイスラエル軍の拠点を攻撃するのは初めてです。イスラエル軍は停戦発効後も連日レバノンへの攻撃を続けていて、ヒズボラは今回の攻撃について、「防衛のための警告攻撃だ」としています。こうしたなか、イスラエルのネタニヤフ首相は声明を出し、「強力に対応する」と述べ、ヒズボラに対して報復攻撃を行うことを示唆していて、今後、停戦が維持されるが焦点です。

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髙岡豊: 中東の専門家（こぶた総合研究所代表）

解説「停戦」の合意事項にある、「停戦」はイスラエルとレバノンの自衛権を損なわない云々との条項を都合よく解釈し、イスラエルの主観的（=恣意的）判断で時と場と程度を問わず攻撃したいいということになっている「停戦」。初めから「停戦」でない要素がたくさんあるので、この局面で「維持」の心配をしてもどうかという面があります。この紛争はパレスチナ・レバノン・シリア・イラク・イラン（・イエメン）、そしてウクライナまで視野に入れて諸当事者の動きを見ないと説明できなことも多いので、局地についての報道と国際情勢を俯瞰する分析をバランスよく眺めるようにしています。