大間ABWRは、2008年着工。2011年から2012年の1年半、工事中断していたが、暦年で既に17年近く経過しており、完成は、2030年に延期されている。
たかが2G+(自称3G)BWRで正味20年の建設期間というのは異常に長く、これだけで経済性は失われているし、原子炉建設技術があるというよりも、原子炉建設技術を辛うじて維持しているに過ぎない。
なぜ大間ABWRの建設が進められているかといえば主たる理由は一つのみ。
「余剰プルトニウムの焼却の唯一の望みであるから。」
再処理プルに核拡散耐性がない事は既に常識であり、日本は、大量のプル=核兵器の原料を保有する核疑惑国家である。
国際公約である余剰プルを持たないという約束は四半世紀を超えて反故にしており、あまりの高コストから余剰プルの資源価値がない事からも核疑惑国として因縁をつけられれば、北朝鮮の現状よりも厄介な事になりかねない。
もともと大間ATRとしてふげんの次世代実証炉が大間の本質であり、核燃料サイクルの実現に失敗し、海外再処理で余剰プルを抱え込む一方の日本は、何としてでもプル専焼炉がなければ困る。
だからMOX専焼炉として設計されている大間ATRはせめて建設だけでも続けなければ日本は核疑惑国として国際的地位を失ってゆく。
FBR原型炉もんじゅが貧乏設計で自滅(むつと同じ理由)した事も余剰プル問題を深刻化させている。ふげんももんじゅもないので、大間ATRは国際公約実現の為に絶対に必要というのが本質。
加えて電源開発(電発)の社是もある。電発は、電力の先行者として、国内初の商用炉は当然、電発が手がけると考えていた。
ところが東電が中心となって日本原電が設立され、電発は、原電にトンビに油揚さらわれた形となった。
以来、電発の社是は、高速増殖炉商用炉またはそれに準ずる炉は電発が手がけるという物になったといえる。
FBRは間に合わないのでATRが大間に建設される事になったとき、電発が当然引き受け会社と考えられたが、ATRは経済性が悪く80年代後半には既に絶望的だった。さすがの超優良企業、電発もATRを引き受けるのは無理。
結局、電事連の引き受け拒否で大間はMOX専焼軽水炉と変更され、大間ABWRとなり、当然、電発が引き受けた。
大間ABWは、MOX1/3装荷で認可を得ているが、その本質は、フルMOX専焼炉であり、経済性は全くない。(燃料価格10倍)
超優良企業である電発の経営に大きな穴を空けることは確実な大間ABWRが、いつになったら完成するのか?まともに運転できるのか?フルMOXにできるのか?電発の経営は持つのか?
いくらなんでも2050年までには結果が見えて欲しい物と思う。
そもそもCANDU論争(業界内粛清)でATRなんてCANDUの貧乏派生(パチ物)にしがみつき、CANDU派を粛清し尽くしたから余剰プルに苦しむ事になった。
CANDUは、何でも燃やせる悪食炉且つ、経済性の実績もあり、余剰プルどころか放置されている回収ウランもすべて燃やせるので、国内に1GWeクラスのCANDUを4基も維持していればゴミ焼きに活躍してくれていた。