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「虚偽公表も刑事事件に」 選挙ヘイトで警察庁通知

社会 | 神奈川新聞 | 2019年4月9日(火) 22:06

参院法務委員会で選挙ヘイト対策をただす有田氏
参院法務委員会で選挙ヘイト対策をただす有田氏

 統一地方選で選挙運動に名を借りたヘイトスピーチが問題となる中、選挙運動で行われた差別的言動で違法性を認知した場合、刑事事件として対処するよう警察庁が全国の都道府県警に通知していたことが9日、分かった。選挙運動として行われた場合でも違法性は否定されないとの見解を示した上で、公選法の虚偽事項公表罪などの適用を例示している。

 同日の参院法務委員会で立憲民主党の有田芳生、公明党の伊藤孝江両氏の質問に対し、警察庁の田中勝也審議官が明らかにした。

 通知は3月28日付で、▽選挙運動であっても差別的言動の違法性は否定されない▽虚偽事項の公表や選挙の自由妨害など刑事事件として取り上げるべきものがあれば適切に対処する▽各都道府県の法務局などと連携する-との内容になっている。

 田中審議官は神奈川新聞の取材に対し、「名誉毀損(きそん)や脅迫、侮辱罪などの適用も考えられる」との見解を示した。

 統一地方選では極右政治団体「日本第一党」の候補者の演説でヘイトスピーチが横行。有田氏は川崎市議選で第一党幹部が支援する候補者の運動員が演説に抗議した市民を突き倒した暴力行為を例に、「具体的な対応が求められる」と善処を求めた。

 選挙ヘイトを巡っては統一地方選前の3月、法務省人権擁護局が「選挙運動であっても差別的言動の違法性は否定されない」とする見解を通知。公明党の要請を受けた内閣官房が警察庁などに周知徹底を指示していた。

 警察庁はヘイトスピーチ解消法が施行された2016年3月、法の厳正な適用により差別的言動の解消に寄与するよう各都道府県警に通達しており、今回は選挙に名を借りたヘイトスピーチへの対応を刑事局捜査2課理事官名で通知した。

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