釧路市立病院の設計遅れ 企業体への1億円超支払い命令、高裁も支持

上保晃平
[PR]

 市立釧路総合病院(北海道釧路市)の新棟建設をめぐり、委託した設計業務に遅れがあったとして、市が委託先の共同企業体を相手取り、前払いした委託料や違約金約1億3780万円の支払いを求めた訴訟の控訴審判決が29日、札幌高裁であった。小河原寧裁判長は一審・札幌地裁判決を支持し、企業体に全額の支払いを命じた。

 一審判決によると、市は2015年9月、企業体に設計業務を委託する契約を約3億3700万円で結んだ。だが、期限の18年3月までに完成品が納入されず、同年5月に契約を解除した。

 企業体は、市の要望に対応したことで遅れが生じ、期限も4月まで延長されていたと主張したが、地裁は「要望が出ることは想定すべきで、その対応も含めて作業工程を管理することが求められていた」と指摘。期限の延長も認めなかった。

 控訴審判決は、こうした地裁の判断を相当とした。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
上保晃平
北海道報道センター|事件・司法担当
専門・関心分野
人権、社会保障、障老病異