『ONE PIECE』とルキアノスの『本当の話』について(後編) | 胙豆

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傲慢さに屠られ、その肉を空虚に捧げられる。

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続きを書いていくことにする。

 

前回までで『本当の話』の巨人が登場するくだりまでの話が終わった。

 

今回はその続きからで、その巨人と出会ったのは鯨の中でなのだけれども、その巨人同士の戦いはルキアノスらはただ見ていただけで、特に彼らとのやり取りはない。

 

その出来事の後に鯨の中で長いこと暮らしていて飽き飽きとしてしまったルキアノスらは、鯨を殺して外に出るということを選んでいる。

 

なんか、鯨の体内には森林があって、これ燃やしたら死ぬだろと思って燃やしたら果たして死んで、そこから鯨が腐り始めて一緒に沈む前に逃げ出している。

 

その後は無人島で水とかを補給したり、乳の海に行って牛乳が葡萄のようになる島に行ったり、木人が水上を歩いているのに出くわしたりしている。

 

木人というのは木で出来た人で、その人々は奇妙にも水上を歩行していたと言及されていた。

 

『ワンピース』でも水上で当然の権利のように立っていたり、自転車で異動したりしている人が、ワポルの部下のチェスとか、青雉とか居るけど、まぁこのことは別に『本当の話』のその記述とは関係性はないだろうと僕は思う。

 

ともかく、そうしたものと出会った後に辿り着いた島が死者の島になる。

 

『ワンピース』でも死者の島は登場していて、スリラーバーグはまぁ普通に死者の島と言って良いと思う。

 

(尾田栄一郎『ONE PIECE』47巻pp.98-99 以下は簡略な表記とする) 

 

ただまぁ…ゾンビが登場する作品なんてものはこの世界におよそ数えきれないほど存在するわけで、そのような作品群の影響を必ず受けた結果としてのスリラーバーグがあるわけで、このことが『本当の話』に由来していると語れるような内容でもない。

 

僕としては個人的に、スリラーバーグについては着想のイメージとしてマイケル・ジャクソンの『スリラー』の要素もあるのではないかと思っている。

 

 

なにせ、"スリラー"バーグですので。

 

このPVに出てくるゾンビたちは結構スリラーバーグに登場するゾンビとイメージが近い部分がある。

 

他にはディズニーの『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のイメージもあのスリラーバーグの島に近いのではないかと思ったりもする。

 

(Wikipedia:List of The Nightmare Before Christmas charactersより)

 

『ワンピース』だとシンドリーが出てくるけど、イメージとしては上の画像の骸骨の左に居るヒロインらしき人が元なのではないかと思うとはいえ、僕は『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』については、ゲームの『キングダムハーツ』でこの作品のステージに行った時の記憶しか持っていないので、それ以上のことは分からない。

 

そもそもとして、ゾンビが出てくる作品は本当に多くあって、尾田先生とて映画は見るし漫画も読むしアニメも見るし、きっとゲームもする以上、この世界にある多種多様のゾンビがスリラーバーグのゾンビたちを形作っているのであって、具体的にどれがモデルという話でもないと思う。

 

とはいえ、個人的に前編の記事に言及したように、何らかルキアノスの『本当の話』の内容を紹介する本を尾田先生は読んでいる様子があって、その『本当の話』には死者の島が出てくるのだから、冒険を語る類の本があってそこに死者の島に訪れるという話が記述されていて、その情報を元に、ワンピの方でも死者の島というのが採用されたのではないかと個人的に考えている。

 

ちなみに、『本当の話』の死者の島はワンピのスリラーバーグと様相を異にしていて、『本当の話』の方ではゾンビたちがいるというような島ではなくて、かつて居た賢者たちが死後に辿り着いたような島になる。

 

まぁ北欧神話のヴァルハラの、集まってるのが賢者のバージョンと考えて大きな相違はないと思う。

 

とはいえ、アレクサンドロスもハンニバルもいるから、賢者というか過去の偉大な人物って括りなんだろうけれども。

 

個人的に…読んでて列挙される賢者の中に、フォーキオンの名前が確認出来て、そんなに知られた人物だったのか…(困惑)と思ったということを強く覚えている。

 

「 さてここで私はこの場に認めたお歴々の方々の名前をここに列挙してゆきたいと思うが、まずいわゆる半神(英雄)たちやトロイアへ遠征した(勇士)連中のうち、ただ一人ロクリスのアイアスが見えず、この人だけは不信心者の国でお仕置きにあってるという話だった。また外国人としてはキューロスのご両人、スキュタイ人のアナカルシス、トラキア人のザモルクシスとイタリア人のヌマがおり、それからあのスパルタのリュクルゴスやアテナイのポーキオンとテロス、それから例の七賢人たち――ただしペリアンドロスを除いた――が認められた。 あのソプロニスコスの子のソクラテスもいてしきりにネストルやパラメーデスとしゃべくってたが、そのまわりにはかのラケダイモンのヒュアキントスとかテスピアイのナルキッソスとかヒューラースとかその他の若者が大勢群がっていた。聞くところでは(かしらの)ラダマンテュスがかれのことを憤っていて、まだ無駄口をたたいて皮肉をいっては喜んでるのをやめぬつもりなら、この島から追ん出してしまうと一度ならずおどかしてるということだった。プラトンだけはここに見えず、人のうわさでは自分のこしらえた国に住まい込んで、自分が起草した国制や法律をしきりとやってるそうであった。 (呉茂一他訳 『世界文学大系 6 古代文学』 『本当の話』 筑摩書房 1986年 p.102 下線部引用者) 」

 

僕が古代地中海世界に詳しくないという事情があって、誰なのか分からない名前が何人も見られるけれども、ソクラテスとかプラトンとか聞いたことがある名前もあって、その中にアテナイのポーキオン、すなわちアテネのフォーキオンが居るということが分かる。

 

(岩明均『ヒストリエ』8巻pp.21-23)

 

普通に生きている日本人の中で、『ヒストリエ』を読まずにしてはまずもって出会うことがない名前がフォーキオンであって、そのフォーキオンの名前がソクラテスらお歴々と並列されて紹介されていたものだから、個人的に困惑する部分があった。

 

そういう風になんか凄い人たちが死後に集まる場所と言うと、やはり北欧神話のヴァルハラが想起されるところだけれど、個人的にその辺りが似ているのは、元ネタが『本当の話』であるかは分からないにせよ、そのような地中海世界の文学にそういう話があって、その情報を元に北欧神話が編まれているという理由で似ている部分があると個人的に思っている。

 

そもそも北欧神話の成立は本当に新しくて、西暦13世紀くらいまでしか記述による記録は遡れなくて、ルキアノスの『本当の話』よりも成立は新しい。

 

元々古代ギリシアのホメロスの『オデュッセイア』の時点で、オデュッセイアは死んだ仲間たちと船旅の末に出会っている。

 

(岩明均『ヒストリエ』2巻pp.177-178)

 

北欧では○○の子××という表現が見られて、『ヴィンランド・サガ』などでもその表現は再現されているけれども、僕は実際に『グリーンランド人のサガ』という、アメリカに入植したヴァイキングについての記録でそういった名前の呼び方をしていることを確認している。

 

この表現は古代地中海世界でも見られる表現で、僕は古代イタリアのエトルリア語の出土文献の文章(紀元前数世紀)の中で、その名前の表記に出会ったことがある。

 

古代ギリシアでもそういう表現は用いられていて、先に僕は『ヒストリエ』を引用したけれども、この漫画の主人公であるエウメネスは、史書にヒエロニュモスの子エウメネスと記述がある。

 

だから、例えばトールズの子トルフィンというような表現は元は北欧から見て南にあった文化であって、そこから北欧には地中海世界の情報が訪れていると判断できるし、そもそも彼らの文字であるルーン文字は元を辿ればギリシア語と同じようにフェニキア文字に起源があるわけで、結局、『本当の話』で英雄たちが集まる島があって、北欧神話で英雄たちが集まる宮殿があるのは、なんつーか、情報が南から北へ伝わった結果でしかないだろうと僕は思っている。

 

話を『本当の話』に戻す。

 

とはいえ、死者の島についてはこれ以上『ワンピース』と関連して言及できる内容は特にない。

 

だからこの島についての話は以上で、ルキアノスらはこの島にずっと居たかったらしいのだけれども、なんやかんやあって出航することになって、その後に燃える島が出てきたりしている。

 

燃える島と言うと、『ワンピース』のパンクハザードの半分くらいを思い出すとはいえ、実際の『本当の話』のその箇所の記述が、島が燃えているとも取れる、というような書かれ方で、そのような話が『本当の話』の内容を紹介する類の本に反映されるとは思えないので、『ワンピース』とは関係なさそうではある。

 

その後に一行は夢の島に辿り着いている。

 

夢の中にある島での冒険となると、『ONE PIECE FILM RED』のウタワールドを思い出すところがある。

 

(https://natalie.mu/eiga/film/193978より)

 

『本当の話』のその実際の文章を引用したいところだけれども、引用するには冗長で、その文章を引用したところで、別に何か解説記事としての情報量が増えるということも無いような記述なので、特に引用はしないでおくことにする。

 

純粋に…夢の中にいるような不思議な体験をした話が綴られていて、夢みたいな荒唐無稽な出来事が長々と書かれているだけですので…。

 

個人的に、『本当の話』を紹介するような本に、「夢の中に入るような島に訪れた」程度の言及があって、そういうものに『ONE PIECE FILM RED』の着想があるのかなとも思ったりはするけれど、まぁはっきりとしたことは現在ある情報からでは何も言えない。

 

『ONE PIECE FILM RED』に関しては、完全に『NARUTO』の無限月読でしかなくて、あのような発想は『魔法先生ネギま!』にもあって、幸せな夢の中に行くことで、目の前にある問題を全部無視して幸福の中に生きていこうとするというような話は「FILM RED」に先行して存在している。

 

初出が何かなのかは分からないけれど、旧劇場版の『新世紀エヴァンゲリオン』に関してもまぁ、オチは似たようなものなので、僕が知らない何処かに、それらの原初たる元ネタがあるのだろうとおぼろげに思う。

 

とはいえ、『ワンピース』で考えるならば、作者の尾田先生は『NARUTO』の岸本先生とご友人だそうで、『NARUTO』を読んでいないとは想定しづらい部分があって、そうとすると、意識的か無意識にかはさておいて、やはり、あの「FILM RED」の夢の話は無限月読が元なのかなと思う。

 

さて。

 

『本当の話』ではその夢の島の後に、様々な海賊に出くわすという話が続いている。

 

その海賊の中に、イルカに乗った連中が出てきている。

 

「 いやまったく太陽もまだ沈み切らぬうちに、どこかの淋しい島かげから二十人ほどの人間が大きな海豚にまたがって、われわれを襲撃してきた。こいつらも海賊で、危な気もなくしっかりと海豚はかれらを乗せて、馬のように跳ね上がったりいなないたりしていた。そして近くにやって来ると二手に別れて陣取り、あちらこちらからわれわれにむかって乾した烏賊だの蟹の目だのを射かけてきた。しかしわれわれのほうでも矢だの槍だのを振舞ったので、とうとう支えきれずに大勢の者が傷を負わされて、またもとの島へと逃げ帰っていった。(同上『本当の話』p.108)」

 

…。

 

まるでトビウオライダーズみたいだぁ。(直喩)

 

(同上50巻p.203)

 

海の生物を乗り物のように乗りこなしているのは両者一緒で、ただイルカだとトビウオライダーズのような素早い動きはイメージし辛い部分があって、より機敏に動けるようにトビウオが採用されたのかなと思ったりもする。

 

ただ…パッと作品名は出てはこないけど、イルカに乗る荒くれものが登場する作品、普通にありそうっすよね…。

 

そういう風にイルカに乗るような話を少しずらして、そこの所をトビウオにしたのだろうとは思うとはいえ、イルカに乗って戦う人々は別に『本当の話』の情報を見聞きしないでも、普通に別途で思いつくことはあるのではないか?とも思う。

 

一方で由来が『本当の話』にあって、『本当の話』の情報が巡り巡って『ワンピース』のトビウオライダーズになったという可能性も捨てきれない。

 

『本当の話』の情報が元なのか、別途思いついたイルカライダーが元なのか、どちらを正しいとするのがより妥当な判断なのかは、きっと尾田先生自身にも分からない話で、おそらく、この地球上でそのどちらが正しいのかを判断できる人物など存在していないと思う。

 

そういう風にイルカに乗った海賊に出くわした後も色々なことは起きて、色々な所に行ったりはするのだけれども、その中で住民がミノタウロスである島にも行ったりする。

 

『ワンピース』でもインペルダウンでミノタウロスが出てくるから、少し「ん?」とは思ったとはいえ、ミノタウロスなんて生きていたら概念になんて幾度となく出会う以上、『本当の話』とその事を関連付けることは出来ない。

 

そういう風に冒険する中で、殆ど『本当の話』の物語の最後の方に、『ワンピース』で全く同じものを見たと言えるような場面が存在するので、その話でともかく、『本当の話』とワンピの関連性についての話を終わらせたいと思う。

 

『本当の話』には以下の記述がある。

 

「(ルキアノスらはギリシア語を話す若い女たちがいる島に辿り着いた。)さてその女らははめいめいにわれわれを自分の家へ引っ張って行きもてなそうとしたが、私はしばらくわきへ離れてどうもよいことでなさそうな気がたので――そしてなお詳細にあたりを眺めると、たくさんな人間の骨や頭蓋などが散らばってるのが目に入った。だが大声で叫び立てて仲間の者らを呼び集め武力に訴えるのは、どうも策をえたものとは思われなかった。そこで私は例の錦葵の根をとり出して、どうかこのさし迫った災難をのがれうるようにと一心に祈りを捧げた。すこしたって例の女主人がいろいろと説きつけにきたその足もとをのぞくと、人間の女のさまではなくて驢馬の蹄の形をしていた、そこでもって私は剣を引き抜いてその女を捕え、ひっくくって一部始終を問いただした。すると女はしぶりながらも、とうとう白状した。 それによると、かれらは「驢馬の脛」と称する海の女どもで、その国へやって来る旅人らを餌食として暮らすものだという話であった。そしてそれには旅の男らを酔いつぶしてその寝ているところを手にかけるのがきまりとなっているそうであった。それを聞くと私は女をそこへ縛りつけたままほうっておいて、すぐさま屋根に駆け上り、大声を立てて仲間の者らをよび集めた。(同上『本当の話』p.110)」

 

ここに旅の男たちをもてなした後に良い潰して寝ている所を殺すという手口で金品を巻き上げるという話がされている。

 

宴会と称して相手を呼び寄せて、その末に謀殺するという振る舞いはかなり多く見られて、古代中国でパッと記憶を巡らせただけで二回あって、鴻門の会も宴会と称して呼び寄せて殺そうとした話だし、日本の歴史を見ても、アイヌとの戦いでシャクシャインは和人に和睦と称した宴会に呼ばれてそこで謀殺されている。

 

ただ、よくよく考えればよって眠らせた後に事を運ぼうとする話は先の引用の前の段階では、『ワンピース』以外で僕は出会ったことがない。

 

(同上12巻pp.158-160)

 

これまでかなり多くの『本当の話』と『ワンピース』との情報の共有の話を書いてきて、そうとすると怪しからんとどうしても思ってしまう部分がある。

 

ただ、やはりこのことは別途に尾田先生が思いついたり、こういうことを他の何らかの媒体で尾田先生が見聞きしたという可能性はどうしても排除できなくて、歓待して酔わせて眠らせた後に始末する手法について、『本当の話』の情報を尾田先生が得た未知の本にその話も載っていたのではないかとは思うとはいえ、こちらからははっきりとしたことは示しようがない。

 

鯨くらい別途に思い付きそうにない話だったらまぁ良かったのだけれど、この話はまぁねぇ。

 

そうとはいえ、僕は人生でこの手口について、人生の中でワンピと『本当の話』でしか出会ったことがないので、個人的に『本当の話』の情報が何らかの経緯で尾田先生の耳目に入って、『ワンピース』のあの話が形作られたと思っている。

 

この後の『本当の話』は先の島を出航した後に嵐に襲われて、その後の話はルキアノスがこの小冊子ではこの辺りにしておいて、残りは次の本で語ることにしようと言って終わっている。

 

そして、その次の本とやらは現存していないか、そもそも出てすらいないらしい。

 

なので、『ワンピース』とルキアノスの『本当の話』の関係性についての話は以上になる。

 

…文章量的に規定量は満たしているのだけれど、この記事のために用意した分量が足りなかった時の補填の為の小話について、多分、今後の人生でワンピの解説とか書くことないから、出すところがないと理由で僕が忘れないうちにここに書いておくことにする。

 

今を生きている人は必ずしもそうではないのだけれども、インターネットが発達する前の段階だと、ほぼ全ての日本人はテレビを見て過ごしていて、テレビを見ていない人なんて、よっぽど変わったな人物以外いなかったような話になる。

 

だから、尾田先生もテレビを見ていて、その情報が『ワンピース』に用いられているという例を僅かながらに把握しているので、以下ではその話をしたいと思う。

 

まずは鉄壁のパールの技について。

 

(同上7巻p.15)

 

パールプレゼントってなんだろう。

 

この話については…ある一定以上の年齢の人、例えば、この『ワンピース』の話がジャンプに掲載されていた頃にリアルタイム読んでいた人にとってみれば、何の話か分からない人なんておよそ居ないのではないかというレベルの話になる。

 

一方で、今学生をやっている人の中で何の話か分かる人はおそらく殆どいなくて、まぁその辺りは誰かが補完しなければ分かるはずのない話になる。

 

これは…洗剤のブルーダイヤのCMが元ですね。

 

 

このCMの最後に、「金銀パールプレゼント」と言っている。

 

これが鉄壁のパールの「パールプレゼント」の元ネタですね。(断言)

 

要するに、一番手のドン・クリークが金で、二番手のギンが銀で、三番手の鉄壁のパールがパールで、三番手のパールだからパールプレゼントしてるって話になる。

 

尾田先生もシリアスに鉄壁のパールをデザインしているとかはなくて、当時を生きていた人なら全員が知っているCMの台詞をネタにしただけの話になる。

 

尾田先生にしてもおそらく、自分の漫画があの鉄壁のパールの時点から25年経っても読まれ続けているものになるとかは想定していなくて、時事ネタ…というか、当時?のCMのフレーズを用いて、その事が後に元ネタが行方不明になるという事態が起きることを想定していなかったのだと思う。

 

こういう風に尾田先生は一つ、テレビCMからワンピの描写を形作っていて、もう一つ僕は、CM由来だろう話を知っている。

 

ワポルはバクバクの実を使いながら、以下のように言っている。

(同上p.32)

 

ここでワポルは「食物は やがて血となり肉となる」と言っている。

 

これに関して、かつて放送されたCMの中でかなり似通ったフレーズを使っているものがある。

 

それは鉄骨飲料のCMで、「いずれ血となる肉となる」という文言が用いられている。

 

 

まぁ…あまり多くの事を考えなければ、細かい差異はあるとはいえ、ワポルの先の台詞は鉄骨飲料のCMが元ということで良いと思う。

 

結局、CMで耳にしたフレーズをなんとなしに覚えていて漫画で使ったという話でしかないし、あの場面が描かれた当時は偶然、そのCMが録画されたVHSを所持していなければ実際の言及は確認しようがないし、わざわざ確認するレベルの話ではないわけで、うろ覚えであのワポルの場面から10年以上前に流れていたCMのフレーズを用いた結果、ちょっとした違いがあるという話になると思う。

 

この辺りの話については、あの当時を生きていた人でしか分からないし、生きていたとしてもこのことを関連付けて語っているような場合なんてないはずで、今学生をやっているような人や、外国人には絶対に辿り着けない情報なので、ここで書くことにした。

 

…そもそもブルーダイヤについても鉄骨飲料についても、僕が生まれる前のCMなんだよなぁ。

 

ブルーダイヤに関しては後の時代にも継続して金銀パールプレゼント企画はやってたから、幼少期にCMを見たことがあるのだけれども、鉄骨飲料については飲んだことはないし見たこともない。

 

金銀パールプレゼント企画は2008年までやってたみたいですね。

 

つまり、それよりも遅く物心がついた人や、外国人には何の話かは分かりようがないということになると思う。

 

それと一切関係ないのだけれど、ワポルがバクバクファクトリーしてる場面を探すに際して、あの辺りの巻を見直していて、ルフィーがサンジとナミを背負って素手でDr.クレハの所へと向かうシーンがあったのだけれど、あの場面、『ドラゴンボール』でヤジロベエが悟空背負ってカリン塔登るところが元ネタだなって思った。(小学生並みの感想)
 
そういう風に尾田先生はテレビに多少なりとも影響を受けている部分があって、テレビでかつて放送された『プリンプリン物語』にも影響を受けている様子がある。
 
(https://m.media-amazon.com/images/I/91TsCfGMeBL._AC_UF1000,1000_QL80_.jpg)
 
まぁプリンプリン准将とかいますし。
 
(同上9巻p.80)
 
実際、このプリンプリン准将は『プリンプリン物語』から来ているとSBSで言っている。
 
そういう風に尾田先生は『プリンプリン物語』を読んでいるわけだけれども、比較的最近出てきたベガパンクについては、『プリンプリン物語』に登場するルチ将軍が元ネタだと思う。
 
(https://x.com/LWjYRvTOkYzVwJL/status/1816463842718945360/photo/1)
 
ルチ将軍の知能指数は1300だそうで、滅茶苦茶頭が良いという設定で、その上で脳が肥大化して突き出ている。
 
一方でベガパンクについても頭が良すぎて脳が肥大している問う描写がされていて、まぁ普通にルチ将軍が元なのだろうと僕は思う。
 
ベガパンクの頭が肥大している描写、普通に生理的嫌悪を抱くから視界に入れたくないという理由で引用はしないけれども。
 
『プリンプリン物語』はある一定世代の人の脳に強く焼いているようで、『HUNTER×HUNTER』の冨樫先生も見ていて、『レベルE』に普通にルチ将軍が登場している。
 
(冨樫義博『レベルE』2巻p.105)
 
ここでルチ将軍の名前が出ていて、そのレベルが1300だとされている。
 
これは元ネタのルチ将軍の知能指数が1300だから何ですね。
 
こういう風に『プリンプリン物語』がある年齢の漫画家の脳を焼いたらしくて、おそらく、『GANTZ』のぬらりひょんもルチ将軍が元ネタに使われている。
 
(奥浩哉『GANTZ』21巻p.31)
(同23巻p.29)
 
ぬらりひょんの特徴に、「頭がいい」という情報が書かれている。
 
別に…妖怪の総大将のぬらりひょんに頭が良いという話はなくて、一方で『GANTZ』のぬらりひょんは頭が良いらしい。
 
その話が何処から来たかを考えた時に、頭の形が一緒なんだから『プリンプリン物語』のルチ将軍が由来なのでは?と僕は考えている。
 
ともかく、こういう風に何人もの漫画家の創作に影響を与えているらしいというのが『プリンプリン物語』で、そうとなるとやはり、ベガパンクについても、元は『プリンプリン物語』のルチ将軍なのだろうと僕は考えている。
 
他には、ドリーとブロギーが決闘を始めたに際して、人間の小さな女の子に、どっちが大きかったの?と聞かれたことが始まりの場面として描かれていて、あれについては『キン肉マン』でゴールドマンとシルバーマンが子供にどっちが強いの?と聞かれた場面が元だというちょっとした話がある。
 
まぁ尾田先生はパンダマンという超人を作るくらい『キン肉マン』好きなのだから、その話は『キン肉マン』由来だという話は明白で、敢えて画像を用意したりする必要はないと思う。
 
最後に、これは元ネタとかそういう話とは一切関係がないのだけれど、今後ワンピの話を書く予定はないので書いておきたいことがある。
 
それは覇気の設定について。
 
覇気の設定が後付けなのは別に、敬虔な信者であるという方以外にとっては別に知れた話で、その事について自体は良いのだけれど、本来的に覇気というものはシャンクスが白ひげの船で使っていたモブを気絶させるやつしか想定されていなかっただろうという話がある。
 
シャンクスは覇気で白ひげの船員を気絶させている。
 
(同上45巻p.73)
 
後にこの覇気は覇気の中でも覇王色の覇気であるという話になっている。
 
ただ、ワンピ作中の描写を見るに、覇気は当初この覇気しか想定されていなかった様子がある。
 
何故と言うと、バロナ島の決闘で、黒ひげがエースに、「殴られるなんてずいぶん久しぶりなんじゃねぇのか?」と言っているからになる。
 
(同上46巻p.19)
 
結局、エースは新世界の海賊であって、新世界は武装色の覇気を使える海賊がうようよいるような場所になる。
 
武装色の覇気は3億3000万ベリーのペコムズや、当時2億1000万ベリーの八宝水軍のサイですら使うようなもので、エースの懸賞金が5億5000万ベリーである以上、白ひげ海賊団の二番隊隊長であるエースが戦うような相手は、武装色の覇気を当然の権利のように使ってくる連中のはずになる。
 
だから、エースが殴られるのが久しぶりということはないはずで、運よく武装色使いと出会わなかったということがあったとしたところで、新世界の海賊である黒ひげが、エースが殴られるのが久しぶりだろうと想定して、その事をエースに伝えることは本来的にないはずになる。
 
新世界基準なら武装色は居て当たり前のはずで、黒ひげはエースが武装色と戦ったことがないと考えることは想定できない。
 
この事をどうすれば合理的に処理できるのかが問題で、まぁ早い話、バロナ島の決闘の時点では、ロギア系の防御を貫通する、武装色の覇気の設定がなかったのだろうと僕は思う。
 
本来的に普段防御が無敵のロギア系の天敵としてヤミヤミの実があって、そういうデザインとして当初は出て来たのだろうけれども、後々にロギア系の扱いを持て余して、鍛錬次第では打撃が通るという設定に変更した結果として、武装色の覇気が出て来たのだろうという話になる。
 
…まぁ、そうじゃないと黒ひげの台詞が成り立ちませんし。
 
覇気については黒ひげがかなり早い段階で言及している。
 
(同上25巻p.163)
 
ここで言う覇気も、武装色でも見分色でも覇王色でも話が良く分からなくて、ただ相手を威圧するような気迫の話として、それが強くなると相手が気絶してしまうようなものと考えて、ルフィは相手を気絶させる程ではないけれど、相手をじりじりと威圧するような圧力を発していたとすれば、話は分かる。
 
元々想定されていた覇気はそのようなもので、後の設定変更があったが故に、黒ひげの台詞が成り立たなくなっているのだと僕はこの事を処理している。
 
まぁシャンクスが覇気で人を気絶させるのはこの場面から20巻も後の話で、この時点で相手を気絶させる程のそれを想定していたかは未知数で、個人的には『ドラゴンボール』で言う所の「強い気を持っている」というニュアンスで、先の引用の黒ひげの台詞の覇気云々はあって、人を気絶させるような覇気の設定はなかったんじゃないかなとは思っている。
 
そんな感じの『ワンピース』の色々な話について。
 
僕はもう疲れたので、諸々の修正は来月の僕に丸投げすることにする。
 
そんな感じです。
 
では。
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