分数を含んだ計算であっても、「足し算・引き算よりも掛け算・割り算を優先する」という計算法則は同じです。そして、式の中に分数や負の数を含む場合には、他にも注意すべきポイントがあります。
正しく計算できるかどうか、問題に挑戦してみましょう!
問題
次の計算をしなさい。
−2+4/7×5/8
計算の順序、分数の掛け算など、注意すべき点がいくつかあります。
正しく答えを求めることができるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは、「−23/14」です。
また、途中の計算式は次のようになります。
−2+4/7×5/8
=−2+5/14
=−28/14+5/14
=−23/14
どのように計算をしたのか、順に確認をしていきましょう。
計算の順序
四則(足し算・引き算・掛け算・割り算)の混じった計算では、次の順で計算をします。
(1)掛け算・割り算の計算
(2)足し算・引き算の計算
今回の問題では、掛け算の「4/7×5/8」から計算します。
分数×分数の計算
「4/7×5/8」の掛け算から計算をします。
「分数×分数」の計算の場合、分母どうし、分子どうしをそれぞれ掛け算します。
つまり次のようになります。
分子:4×5
分母:7×8
このまま掛け算をしてもかまいませんが、この時点で約分をしておくと、その後の計算が少し簡単になります。
分母・分子をそれぞれ4で割り、約分しましょう。
(約分)
分子の4を4で割って1
分母の8を4で割って2
となる。
つまり、次のようになります。
分子:1×5
分母:7×2
したがって、
4/7×5/8
=(4×5)/(7×8)
=(1×5)/(7×2)
= 5/14
となります。
足し算の計算
掛け算の部分を計算したことによって、元の計算式は「−2+5/14」となります。
整数と分数の足し算なので、「整数を分数に変換」して計算をしましょう。
−2
=−2/1
=−28/14 →分母と分子に14を掛けて通分
分母が同じ分数の足し算では、分子どうしの足し算だけで計算ができます。これは負の数を含んでいても同様です。
−2+5/14
=−28/14+5/14
分子:−28+5=−23
したがって、答えは「−23/14」です。
まとめ
分数や負の数が含まれた計算は、難しく感じるかもしれません。
一つひとつの式の変形をしっかり確認して、計算を進めましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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