2歳児死亡 父親に逆転無罪判決 大阪高裁

7年前(2017年)、大阪市で当時2歳の娘の頭部に暴行を加えて死なせたとして傷害致死などの罪に問われた35歳の父親に2審の大阪高等裁判所は、有罪とした1審の判決を取り消し、無罪を言い渡しました。

無罪判決を受けたのは、大阪・寝屋川市の元自営業、今西貴大さん(35)です。
2017年、大阪・東淀川区のマンションで、再婚していた女性の連れ子だった当時2歳の娘の頭に暴行を加えて死なせたとして傷害致死や性的暴行などの罪に問われました。
父親は無罪を主張していましたが、1審の大阪地方裁判所は、3年前(2021年)「複数の医師の意見から死因は頭部外傷による脳損傷で暴行を加えることができたのは被告以外に考えられない」などとして一部を除いて有罪と判断し、懲役12年の判決を言い渡し、双方が控訴していました。
28日の2審の判決で大阪高等裁判所の石川恭司 裁判長は、傷害致死について「女の子の頭などに傷痕がなく、暴行の有無などが明らかでない特異な事案である。証言をした医師は布団など柔らかいもので暴行を加えれば、傷痕を残さず脳の損傷を起こすことはできると主張するが、一切傷を残さずに頭に強い衝撃を与えることができるのか疑問が残る。女の子が布団などに投げつけられた証拠はなく、被告が虐待をしていた事情は見いだせない」と判断しました。
また、性的暴行については「1審は、肛門にある傷が排便が原因ではないことを示しただけで、性的暴行とした判断は不合理である」などと指摘し、父親側の主張を認め、1審の判決を取り消して無罪を言い渡しました。

【今西さん“無罪判決聞くことできて本当にうれしい”】
無罪判決を受けて今西さんと弁護団が会見を行いました。
今西さんは「逮捕されたことで幸せな生活がすべて奪われたので、無罪判決を聞くことができて本当にうれしいです。支援者や弁護団は、信じてくださりありがとうございました」と話しました。
また、弁護団の川崎拓也 弁護士は、「判決を聞いて、今西さんをちゃんとした生活に戻してあげられると思いほっとしました。無罪の結論に至るために5年半も今西さんの自由を奪ったということは、刑事司法全体として重く受け止めなければなりません」と話しています。
そのうえで「検察は上告することはやめていただきたい。娘を亡くした悲しみは消えることはないが、1日も早くこの事件から今西さんを解放してほしいと思います」と訴えました。

【大阪高検“判決内容を精査”】
大阪高等検察庁の小橋常和 次席検事は、「判決内容を精査したうえで適切に対応したい」とコメントしています。


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