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社員インタビュー


宮澤翔衣

2015年入社(2014年にアルバイトで雇用)

キャラクターや環境音、攻撃のヒット音といったSEの制作や、SE実装の自動化や効率化、外部スタジオでのSE収録、BGMの作曲と収録、再生方法の検討や組込み、会話音声の実装、カットシーンやムービーへの音付けなどを担当。

キャラクターや環境音、攻撃のヒット音といったSEの制作や、SE実装の自動化や効率化、外部スタジオでのSE収録、BGMの作曲と収録、再生方法の検討や組込み、会話音声の実装、カットシーンやムービーへの音付けなどを担当。

多岐にわたるサウンドデザイナーの業務

入社以前はバンドでギターやベース、マニピュレーターを担当するなど音楽活動をしていました。『ARMORED CORE』の世界観や音楽に衝撃を受けてフロム・ソフトウェアの作品に興味を持ち、2014年にアルバイトとして入社しました。それから半年ほどで正社員として登用され、いまに至ります。『DARK SOULS Ⅲ』や『Bloodborne』でSEを担当した後、『Déraciné(デラシネ)』では、比較的開発が小規模だったこともあり、ゲームの全体的なサウンドを担当する事ができました。Ambisonicsを使って没入感を深めるためのSEやBGMを制作することができたのは大きな経験となりました。

サウンドデザイナーの業務は多岐にわたります。『ELDEN RING』では主に、BGMの作曲、一部のエネミーキャラクターや霊馬関連、環境音や攻撃が当たったときの効果音などを担当しました。 BGMの制作はDAWを中心に、さまざまなサードパーティ製のツールや実際の楽器を用いて作成し、また、一部の楽曲は海外で生演奏のオーケストラ収録を行いました。

『ELDEN RING』はオープンなフィールドを採用したこともあり、膨大な量のサウンドを実装していく必要があったので、作成した効果音や残響音の設定などを効率よく実装できるよう、プログラマーなどのエンジニアと連携をして、様々なものの自動化や効率化をする仕組みを制作することもありました。

作曲を進めるうちに世界が深まる様を実感

たとえばエネミーキャラクターの攻撃のSEを制作する際は、まずゲームプランナーから攻撃モーションの特徴や、プレイヤーに与えたい印象などの要望が記載された発注資料受け取ります。それをどんな音にするのか、エネミーキャラクターのデザインを見てイメージを膨らませたりして制作していきます。キャラクターの個性を表現する際に、既存の素材では表現が難しい場合には、自分の声を加工して実装することもありました。

『ELEDN RING』のボス戦のBGM制作では、ディレクターからボスキャラクターのコンセプトや背景を説明するテキストをもらい、それをもとに全体の雰囲気や使用する楽器、メロディーの案を考えていきました。

そのテキストがとても創作意欲を掻き立てる内容で、毎回興奮していました(笑)こうして作成した楽曲やSEを実装し、ゲームに深みが出ることを実感できるのは、サウンドデザイナーの醍醐味だと思います。

丁寧な音作りが
ゲーム体験を大きく深く拡張する

騎乗中の霊馬の足音は、ゲーム中でも特に長い時間聞くことになるので、聞いていて気疲れせず、気持ちの良い音になるように気を付けました。カメラが遠いときの足音は軽く、カメラが近づいたときは重く聞こえるようにするなど、細かな飽きさせないための工夫も多数加えています。このように、プレイヤーが遊びながらその音を聴いたときにどう思うのか、音を作っているときは必ず頭の片隅に置いています。環境音でも、プレイヤーキャラクターが立っている場所の周囲の状況に応じて、草のカサカサした風音を変化させたり、夜に鳴く虫やカエルの声を再生させたりなど、細かい部分で冒険している感覚を増幅させるようにしています。この辺りは自動化を導入した事で、より繊細に表現を制御する事ができるようになり、効率の向上とクオリティアップの両面で効果がありました。

『ELDEN RING』では外部のスタジオでSEを収録しました。霊馬の足音も実際に馬が走る音を収録するわけではなく、色々な物を鳴らして最適な音を探っていきました。

ちょっとした発想がゲームの世界をさらに深める、ゲーム制作で音が持つ可能性はとても広いのだなと実感しました。思いもしなかったことが制作に活きることがあるので、普段の生活からいろいろなことに興味を持つことがユーザーさんに楽しんでいただけるような発想につながると期待して、音作りに臨んでいます。

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