市教委が中学校4校の再編案示す
市教委が中学校4校の再編案示す
児童生徒の減少が進む気仙沼市立小中学校の再編枠組みを協議している気仙沼市小中学校再編検討委員会(委員長・本図愛実宮城教育大学教職大学院教授)が8日、市役所魚市場前庁舎で開かれた。これまでの議論で現在の9校から数校に再編する方向性が示されていた中学校数について、市教育委員会は4校が妥当とする案を示した。来月の次回委員会で具体的な組み合わせを提示する。
再編の方向性は、地域とのつながりがより重視される小学校と、教科担任の配置が難しくなっている中学校を分けて検討。小学校は最小限に、中学校は数校に再編する考え方を基に保護者、地域住民らを対象に意見聴取会を開いてきた。
委員会では意見聴取やインターネットで寄せられた保護者からの回答を報告。中間報告策定の議論を進めるに当たって、本図委員長からたたき台の提示を求められた小山淳教育長は、「中学校は早期の再編が必要だ」と強調した上で「4校への再編が妥当と考える」と述べた。小学校については基本的に現行のままとする考えとした。
中学校は生徒数の減少で教科担任の配置が難しくなっているのに加え、部活動の数が限られているなど課題があり、早期の再編が必要と判断。一方、生徒を受け入れる校舎規模などの面から現時点でさらに学校を減らすのは難しいとした。
時期は早ければ2027年4月を想定。教員配置や事務作業の問題から一度に再編を行うのは難しく、27、28年に分けて進める案が示された。
12月3日に開かれる次回委員会で、市内を4ブロックに再編する具体案を提示。たたき台となる中学校の組み合わせと学校の位置が示される予定だ。
委員からは「四つと示されたことで現実味が出てくる。再編によってどんな学校になるのかメリットをしっかり知らせてほしい」との意見のほか、各校の魅力を最大限生かした再編の在り方を求める声があった。