性器の外観手術を受けていない石狩管内のトランスジェンダー(69)が戸籍上の性別変更を認められた。手術なしで男性から女性に変更できる道が開きつつあることを、札幌家裁の決定は示した。ただ、どのような外観であれば性別変更の要件を満たすのかは「グレーの状態」(司法関係者)で、専門家らは政府による法改正の必要性を強調する。
「戸籍の性別とのギャップが解消され、暮らしやすくなる」。札幌家裁の決定を受け、石狩管内の当事者はそう喜んだ。
出生時に割り当てられた男性という戸籍上の性別への違和感を、幼少期から抱えてきた。20年前に札幌医大で性同一性障害の診断を受けて以来、ホルモン療法を続ける。口ひげなどの体毛への嫌悪感が強く、男性ホルモンを減らそうと2008年に精巣を切除。外性器に対する嫌悪感はなかったため、陰茎切除はしなかった。
長年のホルモン療法で、外見上は女性としてみられることが多くなったが、携帯ショップなどで「男性」と書かれた身分証を出すと、窓口で「本人か」と疑われた。きらびやかな服を身にまとえば好奇な目で見られた。
このタイミングで申し立てをしたのは、昨年から続く、手術なしで性別変更を認める司法判断に、希望を抱いたからだ。
最高裁は昨年10月、性同一性障害特例法が定める性別変更の5要件のうち、「生殖腺(精巣、卵巣)がない」(生殖不能要件)とする規定を違憲・無効とした。その後、手術なしでの性別変更が認められるかは外観要件を満たしているかがカギとなった。...
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11月27日 1:09 更新
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