横浜国立大4年生の中村聡志さんは2007年10月7日、イラン南東部ケルマン州の古都バム付近を旅行中、麻薬密売組織シャハバフシュとみられる武装集団に誘拐された。誘拐犯は、イラン当局に拘束された仲間数人の釈放を要求。安全を最優先とする日本政府の要請を受け、イラン当局が地元有力部族の仲介などを通じて説得。当初、1カ月程度の短期で解放されるとの楽観的見通しもあったが、誘拐犯がパキスタンに越境するなど移動を続け、交渉が難航。08年6月14日に無事、解放された。(共同)