鳳凰は麒麟、龍、亀と並ぶ
四端として尊ばれた霊鳥だ。
めでたい事が起きる前兆の
象徴でもあり、日本の紙幣
にも長年描かれていた。
私個人の血脈からすると、
水神たる龍と閻魔とは切り
離せないのだが、MC創設
の際にはあえてかねてより
意匠化していた鳳凰をMC
制服の主たる意匠とした。
MCとはモーターサイクル
クラブの略称だ。
MCは二輪を中心に生活や
人生を描く者たちの血盟的
集団の事で、二輪のツーリ
ングクラブやオーナーズク
ラブや有志サークルとはま
るで思想性も位相も異なる。
誰でも出入り自由ではなく、
厳格な入会審査と審議を経
て新規入会希望者はプロス
ペクトという試験的審査期
間を経てからさらなるジャ
ッジメントにより入会でき
る。
当然、事前審査期間もしく
はプロスペクト期間におい
て「不適格」の採決が決定
機関で為されたならば、ど
んなに希望してもその者は
一生そのMCには入会はでき
ない。
そうした結果を隠して別な
MCに取り入って入会する
事が時々起きているが、そ
れはかつての1960年代のよ
うに別MC間での廻状的な
お触れが出回る事が希釈さ
れたからだ。
その手の姑息な手段で別の
MCに潜りこんだとしても、
元々の質性が厳格な審査に
より「不適格」としてジャ
ッジされた者なので一生質
性は良化しない。それは、
悪性腫瘍のようなものだ。
悪性腫瘍は摘出して取り除
くか薬品により消滅させる
しかない。
信用調査でカード作成不可
となった者が、一定程度の
時間経過によりカード作成
が可能となるような世界と
はMCの世界は異なる。
ダメは一生ダメ。
そうした質性の者は必ず新
たに潜り込んだMC内でと
んでもない問題を起こすの
は確実で、現実にその手の
話は世の中には少なくはな
い。
そうした厳格な同志団がMC
であり、ツーリングクラブ
やオートバイサークルとは
全く形式も内実も存立基軸
も異なる。
本物の伝統的な内実を有す
るMCには入会の際の血盟を
誓う儀式があり、またクラ
ブ内では厳格な決まり事が
存在する。
火の鳥は500年の命が終える
時に自ら燃え尽き灰となる。
だが、灰に埋もれた地面か
から復活する。それが西欧
の不死鳥だ。
だが、鳳凰は天地創造に関
与する。この世が生まれた
時に鳳凰、麒麟、龍、亀が
同時に四霊として誕生した。
鳳凰は天体そのものを表し、
頭は空、目は太陽、背中は
月、足は地球、尾は惑星に
該当する。
鳳凰はこの世と天上を繋ぐ
霊鳥とされ、人の性格を見
定め、栄誉ある人々や心あ
る人々を祝福する。
鳳凰が降り立つ地には人々
にとって大切なものがある
という伝承が古来からあっ
た。
鳳凰は天空と我々ヒトを繋
ぐ霊鳥としてある。
我らはその霊鳥たる鳳凰を
背中に背負う事にした。
天空と繋がる人と場所に幸
あれ、と。
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