男性同士の恋愛を描くBL(ボーイズラブ)作品は不健全か—。過激な性描写のある漫画などを「不健全図書」に指定し、18歳未満への店頭販売を禁止する東京都青少年健全育成条例を巡り、漫画家らが「不健全という呼び名を変えてほしい」と訴えている。指定制度が始まったのは約60年前。性の多様化で「不健全」の定義もあいまいになっている。青少年を念頭に置いた規制が成人に及ぶケースもあり、専門家からは指定制度自体の見直しを求める声が上がっている。(三宅千智)
東京都の不健全図書指定制度 1964(昭和39)年施行の東京都青少年健全育成条例に基づき、青少年に対して著しく性的感情を刺激したり、甚だしく残虐性を助長したりする漫画、雑誌、DVDなどを都知事が指定し、書店・コンビニエンスストアでの18歳未満への販売・閲覧を禁止する。指定された図書はゾーニング(区分陳列)やビニール包装などが義務付けられる。施行以来、都は4000点以上を指定した。
◆都は変更に否定的
墨田区在住の女性漫画家・星崎レオさんは昨年4月、自身のBL作品が「著しく性的感情を刺激する」との理由で不健全図書に指定された。直後にツイッターでつぶやくと、「性犯罪者」などと攻撃されたという。星崎さんは「不健全という言葉により、発行禁止処分を受けたとか、児童ポルノ作品をつくっているとか誤解される」と憤る。
都議時代から表現規制問題に取り組んでいる栗下善行さん(40)らは昨年12月、成年向け図書だと示す用語への変更を求める陳情を都議会に提出した。賛同者には星崎さんのほか、「あしたのジョー」のちばてつやさん、「はじめの一歩」の森川ジョージさん、「進撃の巨人」の諫山創 さんら漫画家を中心に約100人が名を連ねた。
しかし、陳情は、3月24日の本会議で不採択となった。文教委員会の審議では、共産党、立憲民主党、ミライ会議が「不健全図書という5文字に青少年への制限という意味は入っていない」「『青少年への販売等禁止図書』など、客観的な表現にしては」などと賛成。一方、自民党、都...
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