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【Botter Advent Calendar2023】仮想通貨で月に1万円を稼ぐC級Botterになろう

本記事は仮想通貨botter Advent Calendar 2023に掲載させていただく記事です。(12/2 表 裏はしろいの鯖によくいるへっぽこさん
シリーズ 2はまだまだ空いてますよ!


はじめに

 はじめまして。qash_NFTと申します。普段はBOTを用いたアービトラージを主体として、クラウド代とメンタルを溶かしながらお金拾いしております。

 今回は、仮想通貨取引においてC級Botter(月に1万円稼ぐBotter)になるには?というのを真面目に考えてみる記事です。(稼げるとは言っていない)

 仮想通貨のBOTって詐欺?とか、仮想通貨って危ない?とかよく言われますが、大体合っています。

 ”他人が作った有料販売されているBOT”はだいたい儲かりませんし、価格変動は株などに比べて非常に大きく、時にはハッキングなどのリスクや、取引所自体が破産することもあり危険です。

 情報収集力やコード実装力、ラグプルから逃げる判断力など、Botterに必要な能力は多岐にわたりますが、爆益の夢を見てコードを書く努力と、儲けられそうなエッジの構築力は特に必須な能力だと思います。

 BOTを使ったらプログラムが勝手にやってくれるから不労所得、とか夢のような話が巷に溢れていますが、実際は不労どころか過労所得です。

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寝起金増

 また、儲かると思って苦労して作ったBOTが全く儲からなくて時給0円になったり、一ヶ月で100円しか儲からないのに作るのに100時間くらいかかったり、と挫折する要素は非常に多いです。
 でも、100行もないコードが3000万円くらい拾ってきたりすることもあるし、何が起きるかわからないのでn数を稼ぐのは非常に大事です。

 本記事では、そんなBotterになるにはどんなことを勉強し、どんな段取りで進めればいいの?という部分を、できる限り詳細に説明します。

 筆者はプログラミング教育をほとんど受けておらず、大学/大学院/仕事は全て材料/化学系のため、独学でBOTを作っています。
 そのため、界隈のつよつよBotterが作ったモダンな実装やコード管理ロジックなどを持ち合わせておりません。
(きれいなBOT例)


 asyncもawaitもよくわからないから使えないし、Githubとかでバージョン管理もやったことないです。Pythonで使えるのはfor while if try-except def break printとweb3.py ccxt pandasくらいしかないですが、それでも正直十分です。

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汚いBOT

 上図は、きれいなBOTと汚いBOTについて模式的に説明したものです。
 ipynbファイル一つにコードが羅列してあって、変数名がぐちゃぐちゃで汚いため、人に見せられるようなものではないです。 
 でも、ちゃんと動いてお金拾ってくれれば別に良くね?というスタンスで妥協しています。
 私が拾っているエッジ(≒収益源)は消えるのが早く、数時間しか保たないこともザラなので、一秒でも長くお金を拾うにはきれいに書いている暇がないです。
 スーパープログラマーが書いた1円も儲からないBOTより、汚くてもお金拾ってくるならそれで良い、と思っています。
(軽く数えてみたら3年間で800個のipynbファイルを作っていたみたいです。最近はGolangばかりなので、もうちょいBOT数としてはありそうですが。)

 前置きが長くなりましたが、環境構築から、何のモジュールをどのように使えればいいの?という部分を最初に説明し、例題を交えつつどんなところを見ればいいの?という具体例をあげつつ説明していきます。
 分量としてはそれなりに長くなりますが、お付き合いください。

環境構築

 本記事では習得難易度/ライブラリの豊富さからPythonを使用することを想定しています。また、BOTを動かす上でクラウド環境を借りることはほぼ必須です。
 ローカル環境では通信の不安定さや、火事リスクがありますし、無料のクラウド環境(例えばGoogle colaboratory)は秘密鍵管理などに不安があります。
 もちろん、テストコードはローカル環境で問題ないです。
 本番稼働時は月1000-10000円とかクラウド代がかかることは仕方がないと割り切って、諦めてクラウドを借りましょう。
 本章では、あくまでも筆者が実際に使っているクラウド関連のツール/ローカル環境を紹介するだけで、AzureやAWSなど他のCloudで実施しても何ら問題ありません。儲かるなら何でも良いのでこだわりはないです。
 さて、じゃあどのクラウドを借りて、どの機能を使えばいいの、という話なのですが、定期実行BOTと常時実行BOTの2つに場合を分けて説明します。

i)定期実行BOT

 例えば、BitbankのXRP価格とOKXのXRP価格の差を1分に一回だけ円建てで取得し、Discordにその結果を送信したいとします。
 このような場合はGCP(Google Cloud Platform)Cloud FunctionsCloud Schedulerが便利です。
 Cloud Functionsは、Pythonの関数を実施している時間だけCPUを借りることができるツールで、Cloud SchedulerはCloud Functionsの関数を何分に一回実行するか設定するものになります。
 GCPは3か月?くらい無料枠を使えるので、しばらく無課金で機能を利用することができますし、1分に一回実行する関数を7個仕掛けて月1500円くらいのコストです。
 使い方は簡単で、GCP登録後、Cloud Functionsを開き、CREATE FUNCTIONから適宜設定、ADD TrigerからCloud Pub/Subを設定し、NEXTを押す。
 その後のページでRuntimeをPython、main.pyを以下のように書き換え、main()関数で実施したいコードを記述、requirements.txtに使用するライブラリのバージョン設定を書けばOKです。

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Cloud Functions
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Cloud Pub/Sub
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書き換え前
@functions_framework.cloud_event
def hello_pubsub(cloud_event):
    # Print out the data from Pub/Sub, to prove that it worked
    main()
    print(base64.b64decode(cloud_event.data["message"]["data"]))

 次に、Cloud Schedulerですが、CREATE JOBから適宜設定を入れ、Configure the execution をPub/Subとし、先程のCloud Functionsで設定したやつを選べばOKです。

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ii)常時実行BOT

 GCPのAI Platform->Dashboard->Create NEWで適宜設定し、Jupyter lab環境を建てましょう。Enable Idle Shutdownのチェックを外し、n1-standard-2などの安いCPUで最初は十分です。(安いと言っても78USD…)
 GCPのJupyter lab環境はnohupもscreenなどの常時実行のための管理をせずとも勝手に常時実行してくれるので便利です。

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 もちろん、GCPは価格的にはかなり高いので無料枠を使い切ったら安いクラウド(さくらとかContaboとかConoHaなど)に移管し、自前でJupyter labなどを建ててnohupしましょう。
nohup jupyter lab --port=9999 --ip=0.0.0.0 >> jupyter.log 2>&1 & 
とかで良い感じになります。(nohup学びました)
 AWSのCloud9も良いです。無料枠多いですし、通信量が多いロジックをやらなければ、以下のようなクラウド代で収まると思います。

https://x.com/bufujini/status/1722682509908136040?s=20

 通信速度がどうしても必要なロジックを実施する場合はGCP/AWSを使わざるを得ないのですが、最初から重課金はオススメしません。無料枠内でやりましょう。クラウド代で数百万円払うのはC級Botterをまず目指す人がやることではないです。

ローカル環境について

 筆者はWindowsが嫌いなので、Ubuntuを使っているのですが、本記事を見ている人はほとんどがWindowsを使っているでしょう。
 依存性の問題などから、Windows環境でブロックチェーン周りを触ることはオススメしませんが、Pythonを動かすだけならJupyterLab Desktopを入れればよいでしょう。このリンクは参考になります。
 こだわりがないのであれば、Ubuntu環境を自作PCで用意しましょう。DeFiを触り、Nodeを建てることを想定しているならLinux系OSからは逃げられないと思います。

コーディングの流れ

 環境構築が終わり、Jupyter Labが実行できるようになったとして話を進めます。(*環境構築が面倒な方はGoogle Colaboratryを使っても良いでしょう。)
 あくまでも、C級Botterになろうなので、難しい使い方とかは説明の範囲に入れません。最低限のことしか書いていないので、応用などは自分で勉強しましょう。これら例題が解き終わった頃にはやりたい操作が色々増えてきていると思います。
 生成系AI(ChatGPT)に例題を投げつつ、出てきたエラーや出力を検証しなが解いてみてください。

生成系AI

  PythonなどについてわからなくなったらChatGPTのGPT-4か、Phindに聞きまくりましょう。
 ChatGPTにDocsのhtmlをアップロードしてコーディングさせると捗るので有料課金はかなりありです(月3000-4000円程度)

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 BitbankのXRP価格とOKXのXRP価格の差を1分に一回だけ円建てで取得し、Discordにその結果を送信したい CCXTを使ってください
という雑な質問でも結構マトモに返してくれるので良い感じです。生成されたコードを実行しても最初は大体エラー吐くので、修正指示が少し必要ではありますが・・・。

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Pythonの勉強

 なんでもいいので適当な本でfor while if try-except def break printの意味を学んでください。

以下はChatGPTに生成させた例題です。

例題 1: for を使って1から10までの数の合計を計算しましょう
例題 2: while を使って1から10までの数の合計を計算し、breakで抜けましょう
例題 3: 5が偶数か奇数かを判断し、偶数なら何もせず、奇数ならprintで奇数と出力してください。
例題 4: 777を0で割り、エラーをキャッチしてください(try-except)
例題 5: 例題1~4を実行する関数を作ってください。

 これらと、基本的な四則演算(1+1)ができればBotterの基礎としては十分でしょう。界隈の高度な数学はよくわかりません。

モジュール関連

 筆者がよく使うモジュールはpandas ccxt web3.py discordwebhookです。
!pip install pandasなどでJupyter labにInstallしましょう。
 モジュールって何よ、って方はPythonの本でも読んでください。

これらのモジュールについて簡単に説明すると、
pandas:データ整理
ccxt:CEX(Bitbankとか)の価格を取得/発注
web3.py:DEXでのトークン価格取得/TX送信
discordwebhook:discordにエラーメッセージなどを送信
という感じの操作を便利にやってくれるものです。

Pandas

 pandasはデータ整理を容易にするライブラリです。pd.DataFrameの操作周りとto_csv read_csv だけ使えれば良いです。
 

例題1: 適当なCSVファイルからデータを読み込み、最初の5行を表示してください。
例題2: df = pd.DataFrame({'A': [1, 2, 3, 4, 5], 'B': [5, 4, 3, 2, 1]}) と定義します。A列だけを抽出して平均値を出してください
例題3: df2をdfの2倍の数値が入ったものとします。dfとdf2をpd.concatを使って結合してください。
例題4: 例題3の結果をcsvに出力してください。 

CCXT

 fapiPrivate_get_openordersなどAxxxxBxxxx_c形式の関数実行方法を書いている記事は日本語だと多分これだけです。ccxtを使って取引所固有の関数を呼び出すことも可能なので知っておいたほうが良いです。

 ccxtは多機能ですが、BOTでよく使う機能について絞り、例題を作成しました。少し難易度は上がりますが、Docsを読みつつChatGPTに聞きながら解いてみてください。
 (ChatGPTに投げるだけでも結構まともな回答が帰ってきます。エラーハンドリングしながらやってみてください)

 値の取り間違えなどをすると致命的なので注意しましょう。取引所によっては、100LOTで1ETHのところもあれば、0.01ETHのところもあります。例えばKucoin Futuresは100LOTで1ETHだったかと思います。
 また、ETHの価格を取得する際、取引所によっては0値が返ってくることがあります。なので、if文を使ってETH価格が800~3000の範囲にない場合はエラーフラグを立てておく、とかやったほうが良いです。

 例題1:fetchOrderBookを使って任意の取引所(現物)のETH-USDT価格を取得しましょう
 例題2: 今、0.01ethを任意のperpがある取引所でロングしているとします。例えば、Kucoin futuresのETH-USDTMにポジションがあるとします。
 fetchPositions fetch_balance を用いて、ロング/ショートをどの程度持っているか表示し、フリーなUSDTバランスをprintで表示させましょう。
 例題 3: createOrderを用いて0.01 ethを購入し、10秒後に売却しましょう。レバは3倍とし、market orderを使用しましょう。

 

web3.py 

 EVMチェーンを主戦場に選ぶ場合はweb3.pyを使います。CEXのみしか使わない場合は飛ばしてください。
 納豆男爵先生の記事は有料ですが、非常に良い記事が集まっており、買って損はないです。

 自分の記事でごめんなさいですが、TXをEVMチェーンで送るには以下が参考にもなります。

以下、例題です。

例題1: BSCチェーンのPancakeswap V2において、ABIを使用してETH-BUSDの価格を取得しましょう。
例題2: ABIを使わずにETHをBUSDで購入してみましょう。
例題3: 自分のウォレットに入っているBUSDなどのトークン量と、BNBのような基軸通貨量を表示させましょう。

これだけできれば十分です。

discordwebhook

from discordwebhook import Discord
import json    
import requests
def send_mail(mes):
  webhook_url  = 'Discord webhookのURL'
  main_content = {'content':mes}
  headers      = {'Content-Type': 'application/json'}
  response     = requests.post(webhook_url, json.dumps(main_content), headers=headers) 

send_mail("爆益")

 上記コードでDiscordに投稿できます。特に例題はなく、send_mail関数を実行してみてください。

ここまでのまとめ

 環境構築+コーディングの流れを一通り終わった人は、C級Botterの卵と言っても過言ではないでしょう。
 一方、実際に資金を入れて何らかのロジックの元にFT/NFTを売買し、利益を得るにはハードルがあると思います。

 個人的には、最初は検知系のBOT(KucoinとBitbankのXRP価格差を取得するとか)を主体として作り、取引は手動にするくらいが良いと思います。
 どうしても、実際に資金を入れてしまうと事故が最初は起きるので、取引は手動か、超少額で安定稼働するまでエラー出しをしまくる、ということが大事です。
 
 次の章からはBOTの種類と調査方法を例示するので、自分のリスク感度とスタイルに合っているものはなにか見つけましょう。

BOTの種類について

 偉大な先人(Hohetoさん/Rosさん)が仮想通貨BOTの基礎や種類について解説していたので、まずはこれを読んで雰囲気を掴みましょう。

 C級Botterは月に1万円を稼ぐBotを運用するという定義なので、一日あたり300円ちょっとの利益が目標です。原資1億円でも1円でも1万円/月稼げればどちらも定義上は同じです。

 さて、Rosさんの定義を見ると、仮想通貨Botの種類は以下に大別されます。(イナゴ/モメンタム/SFDは割愛)
i)高頻度
ii)スイング
iii)裁定
iv)ヒゲ取り
v)金利
vi)ミラトレ
 これに加えて、最近は複垢BOTも流行りかな、と思っています。
 それぞれで月1万円をどうやって稼ぐのだろう?というのを真面目に考えてみます。
(*筆者はiiiをメインとするBotterです。他も全てやったことありますが、安定的に勝てているのはiii、iv、vのみです)

i)高頻度

 高頻度BOT(MMBOTとも混同される)はその名前の通り高頻度に取引をするBOTのことです。
 日本国内ではBitflyerなどの手数料無料で板取引できる取引所で、買いまたは売りを数秒~数分に一度指すことで、高頻度に取引を行います。
 私は4年ほど前にやっていたのですが、あんまり勝てずに撤退しました。 
 なのでもうやる気がないですし、精通しているとは言い難いです。
 
 先人の記事を見る限り、高頻度系のBOTでは、何かの指標(例えば標準偏差)を基準としてどのくらいの価格で指値するか、ということが大事なようです。

 例えば、ask/bidの板の厚みを特徴量にしてみたりとか、Maker/Taker量を特徴量にしたりとか、機械学習を使用したMM-ML BOTとか、色々あるようですが、先人Botterが強すぎるためBot初心者がやるところではないと思います。SFDとか特殊なやつは普通に戦っても養分になるだけですし。

 もしBOTを組むとすれば、ベースロジックとしてmagitoさんのMMBOT

を参考に、まちゅけんさんのpybottersで拡張(誰かやっていたような?)し、

統計的な部分はHohetoさんの記事・Suganoさんの記事などを参考に、

https://note.com/hht/n/neb66fd3c945a

https://yuyasugano.medium.com/%E6%83%85%E5%A0%B1%E4%BF%82%E6%95%B0%E3%81%A8%E6%8A%95%E8%B3%87%E6%8C%87%E6%A8%99-b3f59dcae3a4

 バックテストをyasstakeさんの記事を使いつつ、

 何らかのロジックでBOTをRunさせればよいでしょう。何らか、は何かわかりません。私はこれで勝てていないので・・・。
 かなりの技術/勉強ハードルがあるのと、スケールしない戦略なので、C級Botterを目指す人がやることではないと思います。

 もし私がやるとしたら、という話ですが、DEXと組み合わせたレイテンシーアービトラージに近いロジックはうまくワークし、一万円くらいならワンちゃんあるかなと思っています。未検証ですし儲かるのかはわからないのであくまでも思考実験です。

 例えば以下のような感じで環境構築+調査をします。
a)環境構築を適切に行い、Jupyter labが使えるようにする。
b)MexcやGate.ioあたりの信頼の置けない取引所に採用されている仮想通貨の中でも、特定のブロックチェーンにしか出金できないトークン
(例えば、MEXCでMetisはETHとMetisにしか出金できない)のDEX価格をDexscreener(https://dexscreener.com/gainers )とweb3.pyを使って監視、CEX価格が追従するまでどの程度の秒数があるかを見る。(だいたい500個くらい)
c)DEX価格が+0.5%変化した際、CEX価格にその価格が反映されるまで5秒かかる場合、5秒以内に買い、5秒後に売る、ということを繰り返す。

 この系はバックテストや指値のMid priceからの距離がどうこうとか考える必要もないので、とっかかりやすいとは思います。実装したら面白いのが何かあるかもしれませんね。何も保証できませんけど。

ii)スイング

 中-長期間トークンを買い、または売り、利益を得る手法。BOTだとRichman先生のMLBOT(https://note.com/btcml/n/nc5c63a9f5aa2)が最も有名でしょうか。
 C級BotterになるためにまずはRichman本を買ってMLBOTを動かすぞ、というのは、雰囲気を掴むためなら良いですけど全くおすすめできません。
 以前、400人くらい集めて40人くらい選抜し、2ヶ月ほど共同でMLBOTを作る、ということをやっていたのですが、結局これってATR(Average true range)が強いだけだったんじゃね?感が強く、今の相場でやっても勝てる気がしません。
  まあ、魔改造したのか勝っている人もいるのですが、月1万円でも私は勝てる気がしないので案はないです。 
 スイングbotを動かしていそうな人ではmorioさん、よしそさんが有名ですし、彼らのストーキングをするのが良いでしょう。


iii)裁定

 いわゆるアービトラージ(アビトラ)、筆者のメイン戦略です。
 C級を狙う場合はatomicなパスでは辞めましょう。atomicなパスとは、一つのチェーン内でUSDC->USDT->ETH-> USDCとかやることです。
 flashloanやMEVなど原資ほぼ不要でガス代がかかるロジックもありますが、初心者向けでは全くないです。

 個人的には、BCGのアイテムを安くmintしてフロアで売ったり、魔界チェーンの全てのトークンとbinanceなどのcexの価格差を検知して、ヘッジしながら鞘を取る方がまだ難易度はマシです。
 1万くらいなら行けるところも複数あるのですが、裁定取引に関しては競合がいると一瞬で乖離がなくなる、ということも多く、本記事で紹介するのはやめておきます。
 過去記事ではありますが、

 に結構な分量で原理を書いたりしたので、鞘探しの旅に出てみてもいいでしょう。

iv)ヒゲ取り

 有名なのはサーキットブレイク狙いのCBBOTですね。あとは精算を狙う系とか。
  CBBOTは組むのは簡単でしょうが、資金効率はかなり悪く、大資金を余らせていてbitflyerにお金を預けることを許容できるならやっても良いでしょう。
 ある意味、DEXCEX間の価格乖離を取るのもヒゲ取りの一種かもしれませんね。 
 C級botterをヒゲ取りで狙うとしたらAPEXみたいなチャート加工してヒゲを隠すような取引所で、ひたすら指値をしまくるとかでもペイする可能性はあるかもです。最近のトレンドだとinjective(helix)なんですかね。あまり詳しくはないですが、多分なんかありますね。

 DEXCEXはたまにやるけど、純粋なトレードbot的なヒゲ取りbotはあまり組まないので、いい案は浮かばない…。
 ああ、極小流動性への養分swapをはめるのはヒゲ取りだけど、これは全く初心者向けではないっす…。

v)金利

 はぐれメロンさんのサイトや、coinglassを見れば大体OKです。voltzみたいなのもありますが、この前事故っていたのであまり使いたくはない印象。
 botでリバランスしたり、金利差が大きく価格乖離が正方向なものでやれば、ほぼ負けないです。
 正方向と言うのは、例えばロングする取引所のETHが2000ドル、ショート側が2100ドル、金利でもらえる利益がショート>ロングになっている、みたいな感じです。  
 価格差が縮小し、FRが落ち着いたときに100USD、さらに金利差も取れる時が一番美味しいでしょう。
 そのようなものがないか、CCXTを使って監視BOTを組んでもよいかもしれません。

 ただ、取引所を使用するリスクはあるので要注意なのと、大資金じゃないと微妙です。
 単純なデルニュー戦略で、0.02%/8hの金利がつく場合、月1.8%、手数料引いて1.6%くらいです。月1万円を稼ぐには62.5万円必要ですね。
 もちろんFRは不安定で0.02%もいつでもつくわけはないのですが、バブルは0.14%/8hとかザラにあるので、bot化するかはさておき取っててもいいperp-現物乖離かなと思います。
 
 perpでやって、レバを適切にかけながら金利のアビトラをやるとかも戦略としてアリです。ただ、ボラがでかかったり、取引所自体がやばいところを使っていると、ロスカットされる可能性あるのでなかなか考えものです。

 あ、あとバブルが始まりそうなので鉄板ですが、期限付先物(無期限先物:perpではない)と現物の乖離幅を監視して、FR x 期限までの残回数が乖離率を上回ったら期限付先物をショートし、現物をロングするのはアリだと思います。
 監視BOTもCCXTで十分書けるでしょう。ただ、どこの取引所に大金を置くかという問題はありますが・・・。

vi)ミラトレ

 やめましょう。これに手を出しても夢はないです。某取引所はPNLチャート改竄して爆益に見せかけるとかありました。

 一方、ウォレットストーキングをして、強い人が何をしているか理解してそのままパクるのはかなりアリです。
 例えば、マンゴーハックで捕まったアイゼンバークのWalletは監視し、何をやっているか理解する価値があります。
 彼はEvilかもしれませんが、マジモノの天才だと思います。

vii)複垢

 あまり表立って言える話がないBOTでしょう。Twitter/Discord複垢してGiveawayを独占したり、一人1枚しか買えないNFTをコントラクトを使って100枚Mintしたりとか、そういうことを隠れてやっている人は多いです。
 
 C級Botterに複垢系でなるとしても、国内プロジェクトを狙うのは少なくともやめたほうがいいですし、取引所系もBANリスクがなかなか高いので、おすすめできないです。

 ただ、労働に近いですが、ホワイトリスト売買とか、そういう系は儲かりはするでしょう。法的に大丈夫なのか?とか思うところはありますし、私自身はやる気がないですが・・・。
 
 表でするには危険な話ですし、労働感のが強い割に事業者/NFT発行体のさじ加減で収益性が変わるので、私が手を出すことはあまりないでしょう。

 唯一やった系は、Yuliverseの箱を複垢でMintして、まとめ売った話がありますが、初心者向けの話ではないです。

 ただ、NFTを複数ウォレット用意してMintし、フロアプライスで売る、みたいな上場戦もどきは場所次第では儲かるでしょう。

調査方法について

 上記の記事でも書きましたが、DefiLlamaを用いた調査はおすすめできます。最終的には1000dAppsくらいすべてやりましょう。
 一方、DefiLlamaにいっぱいdAppsの情報が載っているけど、何をどのように見ればいいのか、というのは確かにわかりにくいです。
 
 詳細な調査方法はただのエッジにしかならないので、書いたけどここでは掲載とりやめますごめんね。

リスク管理

 やべえという噂のある取引所(Kanga、Gate、Bitget、Mexc)あたりはできれば避けましょう。あとは、ステーブルコインがハックされたり、基軸通貨が無限ミントされた系(Evmos、Dogechain)なども正直避けたほうが良いです。 チェーンに資金入れる前にBridgeが正常かどうかはちゃんと見ましょう。

 Mexcあたりは日本人がよく使っている印象はあるのですが、大金を入れるのはいつ蒸発するかわからないので怖いです。
 Bybitとかは最初は怪しいという印象でしたし、今もそうなのですが、Binanceが使えなくなる現状だと使わざるを得ないのかなあという風に思っています。CEXを介したBridgeという意味では優秀と言わざるを得ません。

 鞘がCPリスク(カウンターパーティリスク)を超えて大きい場合は取りに行く価値はあります。一時期のBONE-ETHなどは30%とか乖離していたので、そのくらいのものですね。
 筆者の過去Noteにその辺のリスク管理的な話は書いているのですが、基本的に勝率100%、ドローダウン0%以外はやるべきではないと思っています。
 
 そしたらトレードBOTできないやんけ!という指摘はごもっともなのですが、トレードは一部の天才や優秀な人に許された強い人が勝ち続けるマネーゲームと思っており、筆者のような凡人は鞘しかとれないのではないと思っています。DD0.5%、勝率95%くらいならやりたいですが・・・。

 どこぞの再現性マンに鞘しか取れないアビトラBotterとか言われたのを覚えていますが、正直それはその通りです。
 C級Botter、ということであれば、検知系を極めて原資を1000USD以下で回せる勝率の高いロジックを探索するのが良いと思います。

質問がきていたこと関連

 QASH鯖のC級Botterになろうスレッドで来ていた質問関連に答えます。

■AWS使う時にDDOSで爆損しないようにするための注意点とか、そういうの知りたいです!
->Cost exploler使って一日あたりのクラウド代が異常な金額になったらメール通知とかはやっています。ノード建てていると異常にお金が溶けることもあるのですが、それが正常なこともあり・・・。あまり気にしたことがありませんでした。

■作っててちょっと動かして微損だったときに諦めてやめてしまうことが多いので次にどうするべきかの心構えなどを聞きたいです!
->私もだいたいそんな感じです。だめだったら次行く、という感じで800BOT/3年くらいやっています。頑張っても勝てないつよつよBotter(Rosさん、Sazanさん)もいるので、そういう人がめんどくさがってやらないことをやるのが大事だと思います。BOTは過労所得で面倒さを利益に変換するものです。

■C級Botterになるための文献など
->Botter Advent Calendarの2021 2022 2023に投稿した人は記事を書く気のある人です。投稿者の過去Note、ブログ、Twitterを掘ってなにかないか調べるのが一番近道に思います。
 海外系だとMediumの記事がやはり充実しているのでその系はありです。
 

最後に

 C級Botterになれる人は、相場環境が良ければB級は全然行けると思います。A級やS級は明らかな壁があるので、技術研鑽が相当に必要かと思いますが、爆益を夢見て頑張りましょう。
 色々書きなぐっていたらとっ散らかりましたけどごめんなさい。XXをやったらC級Botterになれる、というよりOOを勉強して調査をしたらC級Botterになれるかも、くらいのイメージでおなしゃす。

 さて、筆者が本記事を書いた意図を最後にお話させていただきたいです。
 私自身は情報系出身ではなく、プログラミングの技術力としては正直高くないです。なので、共同研究的なことをしつつ、研究者として培った調査力で2023年は難しい鞘を取りに行くことに腐心していました。

 具体的には、私がSolidityでコントラクトを書き、共同研究している方にノード改造してもらい、クラウド代とメンタルを溶かしながらSwapする(原資は基本私持ちか半々)という感じです。
 それ以外にもDEXCEX検知を4人くらいで作ったり、箱職人やったり、上場戦をやったりと色々やっていたのですが、2023年の利益の半分以上が共同研究由来です。

 本C級Botterになろう記事を読んで、未来のC級Botterが出るきっかけになってくれたら嬉しいですし、(利益は半々ですが)共同でなにかできたら面白いな、と思っています。
 
 なにか質問、コメントあればQASH鯖あたりか、Twitterにでも書き込んでおいてください。(C級Botterになろうスレあたりで。)


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