石破氏 第103代首相に 3人が初入閣

 衆議院選挙を受けた特別国会が11日午後、召集され、自民党の石破総裁が第103代総理大臣に選出されました。

 11日夜、第2次石破内閣が発足し、3人が初入閣しました。

 11日午後、行われた衆議院の総理大臣指名選挙は自民党の石破総裁と立憲民主党の野田代表による決選投票となりました。

 30年ぶりとなった決選投票では、221票を獲得した石破総裁が、第103代の総理大臣に選出されました。

 その後、石破総理は閣僚人事を行い、法務大臣に鈴木馨祐氏、農林水産大臣に江藤拓氏、国土交通大臣に公明党の中野洋昌氏を新たに起用しました。

 2人が議席を失い、公明党の代表が交代したことに伴う後任人事です。

 ほかの閣僚は再任しています。

県警本部長人事 新たに野井祐一氏の着任を発表

 11月25日付けで県警の鈴木基之本部長が離任し、新たに栃木県警本部長などを務めた野井祐一氏の着任が11日発表されました。

 鈴木本部長は、おととし7月に就任して以降、組織基盤の強化や犯罪抑止、交通事故抑止対策などを推進し、刑法犯認知件数や人身事故件数の低水準を維持するなどの功績をあげました。

 新しく県警本部長に着任が決まった野井祐一氏は、早稲田大学教育学部を卒業後1990年に警察庁に入庁し、兵庫県警警務部長や栃木県警本部長などを歴任しました。

 11月25日から埼玉県警本部長に着任します。

女性に対する暴力・児童虐待防止キャンペーン

 女性に対する暴力や、児童への虐待防止を啓発するキャンペーンイベントが、11日JR浦和駅前で行われました。

 これは、内閣府の男女共同参画推進本部であすから実施される「女性に対する暴力をなくす運動」などにあわせ、県内でも、女性や子どもが暴力の被害に遭わない社会を作ろうと県警が主催しました。

 11日は、一日生活安全部長としてテレ玉の元アナウンサーの塩原桜さんが任命され、「虐待や暴力を絶対に許さないという気持ちを持って生活していきましょう」と宣言を行いました。

 また、イベントでは、私立浦和麗明高校のチアダンス部が息の合った演技を披露していました。

 県警によりますと、去年1年間、県内でのドメスティックバイオレンスの相談件数は去年より300件以上多い6440件で、過去5年間で最高となっているということです。

 塩原さんらは、通りかかった人たちに性犯罪被害相談電話番号、#8103の番号が書かれたチラシや、ウエットティッシュなどの啓発グッズを配り、暴力や虐待の防止を呼びかけていました。

新人議員が初登院 第2次石破内閣が11日発足へ

 衆議院選挙を受けた特別国会が11日午後、召集され、県内選出の新人議員などが初登院しました。

 本会議では自民党の石破総裁が第103代総理大臣に選出されました。

 11日夜、第2次石破内閣を発足させます。11日の本会議を前に、国会には朝早くから10月の衆議院選挙で当選した議員たちが初登院しました。

 県内で初当選した議員たちも続々と姿を見せました。

 立憲民主党は県内の小選挙区で6議席、比例復活を含めると10議席を獲得。公示前の5議席から、倍増となりました。

 小選挙区で初当選した、立憲民主党の杉村慎治氏は、「身の引き締まる思いで来た。有権者の願いを、ここでかなえることが地元に対する恩返し、日本のためになると信じている。そういった決意で臨みたい」と意気込みました。

 国民民主党は、県内3つの選挙区に候補者を擁立しました。

 このうち、2つの選挙区で勝利し、敗れた1人も比例で復活当選しています。

 同じく小選挙区で初当選した、国民民主党の橋本幹彦氏は「今まで光が当たってこなかった領域に、光を当てていきたい。選挙区をくまなく回って、いろいろな声を聞いてきた。中には、『苦しい』『悔しい』という声も聞いてきた。そういった人たちにも光が当たる政治をつくっていきたい」と述べました。

 衆議院の総理大臣指名選挙は、1回目の投票では過半数に届かず、自民党の石破総裁と立憲民主党の野田代表による決選投票となりました。

 30年ぶりとなった決選投票では、投票総数465票のうち、石破総裁が221票を獲得し、第103代の総理大臣に選出されました。

 石破総理は、皇居での任命式と閣僚の認証式を経て、11日夜、第2次石破内閣を発足させます。

関口昌一氏 参議院議長に就任

 午前に開かれた参議院の本会議では、尾辻秀久議長の後任として、埼玉選挙区選出の関口昌一氏が参議院議長に就任しました。

 関口氏は2003年に参議院埼玉選挙区の補欠選挙で初当選し、現在、5期目です。

 総務副大臣や自民党の参議院国会対策委員長などを歴任し、2019年からは、党の参議院議員会長を務めていました。

 参議院の正副議長は通常、3年ごとの改選に合わせて交代します。

 しかし、尾辻氏が体調不良を理由に辞表を提出し、11日の本会議で許可されました。

公立中学校で銅線窃盗か カンボジア国籍の男3人逮捕

 さいたま市内の公立中学校に侵入し、銅線ケーブル4本を盗んだ疑いで、カンボジア国籍の男3人が逮捕されました。

 窃盗の疑いで逮捕されたのは、群馬県太田市の無職、チョン・ソクニー容疑者(29)と神奈川県厚木市の無職、井上真こと、チア・レット容疑者(39)ら、カンボジア国籍の男3人です。

 警察によりますと、チョン容疑者らはことし6月、さいたま市岩槻区の公立中学校にフェンスを乗り越えて侵入し、銅線ケーブル4本、合わせて30万円相当を盗んだ疑いが持たれています。

 チョン容疑者らは、工具などを使用して、学校の敷地内にある分電盤の配線を切断し、マンホールの中や外壁に設置された銅線ケーブルを盗んだとみられています。

 この影響で、事件の当日は学校が停電し、給食が提供できなくなったほか、午後の授業が休校となりました。

 警察は、チョン容疑者らが県内外で同様の犯行に及んでいたとみて、捜査を進めます。

渋沢栄一の命日 大野知事が偉人を偲ぶ

 11日は深谷市出身の実業家、渋沢栄一の命日です。大野知事は都内にある霊園で墓参りしことし新一万円札の肖像となった郷土の偉人を偲びました。

 渋沢栄一が眠るのは、東京都台東区にある「谷中霊園」です。

 命日にあたる「青淵忌」の11日、大野知事は91歳で生涯を閉じた渋沢の墓参りに訪れました。

 ことし7月3日には、20年ぶりに新紙幣が発行され、渋沢が新一万円札の肖像となりました。

 大野知事は墓前で静かに手を合わせ、渋沢の偉業を偲ぶとともに、全国に埼玉県をPRできたことへの感謝の思いを伝えていました。

 大野知事「これから長きにわたって渋沢栄一翁の精神を受け継ぎ、また渋沢栄一翁といえば埼玉県ということをより多くの方々、県内だけではなく県内外ですね、より多くの方々に浸透させていくことが必要だと思いますので、これからも渋沢栄一翁についてPRし、埼玉県に絡めてPRしていくことは続けていきたいと思っています」

浦和西高校 県内の県立高校初の人工芝グラウンド完成

 県立浦和西高校に、人工芝のグラウンドが完成し、11日、披露式典が開かれました。埼玉の県立高校で人工芝のグラウンドが導入されるのは、初めてです。

 式典には、全校生徒や、サッカー部のOBで、元・日本代表監督の西野朗さんなど、卒業生を含むおよそ1100人が出席しました。

 サッカー部が全国大会で優勝経験もある浦和西高校。

 グラウンドはかつては水はけがよく、運動に適していましたが、近年は土が固まり、水たまりができやすくなり、体育の授業や部活動に影響が出ていました。

 また、近隣の、さいたま市立浦和南高校とさいたま市立浦和高校のグラウンドが人工芝になったこともあり、男子サッカー部のOBが中心となって、資金を集めるプロジェクトを立ち上げました。

 卒業生や近隣の住民など1200人以上と、企業17社からおよそ7000万円の寄付が集まったということです。

 式典のあとには、サッカー部の部員たちが生まれ変わった真新しいグラウンドで、練習に取り組んでいました。