「副作用」の恐怖
習主席の主導下で始まった今回の金融緩和策は「劇薬」であるだけに大きな「副作用」も心配しなければならない。
その一つはすなわち、前述の一連の金融緩和策で市場に資金を大量に流していくと、それが結果的にインフレを招く恐れがあることである。
9月19日公開の「習近平の中国でついに始まった大乱の予兆…大不況・失業・収入減の人民を襲う『食料品価格の暴騰』という『最悪の危機』」で指摘したように、今はただでさえ食料品価格が急騰して民衆の生活を圧迫している中であるが、もし食料品などを中心に本格的なインフレが起きてしまったらそれは逆、中国経済をより一層の危険に晒しだすと同時に政権にとっての危機をもたらしかねない。
習政権はむしろこれから、大変深刻な時を迎えようとしているのである。