キムチ製造工場で在留資格ない外国人働かせた罪 元社長に求刑
茨城県鉾田市にあるキムチの製造工場で在留資格のない外国人を働かせていたなどとして、出入国管理法違反の罪に問われている元社長の初公判が水戸地方裁判所で開かれ、検察は「常習的犯行で悪質だ」として懲役1年、罰金60万円を求刑しました。
鉾田市にある食品加工会社「今泉食品」の元社長、今泉卓矢被告(45)はキムチなどの製造工場で在留資格のないベトナム人とインドネシア人の2人をことし7月まで2か月から3か月間、働かせていたとして、出入国管理法違反の罪に問われています。
9日水戸地方裁判所で開かれた初公判で、元社長は起訴内容を認めた上で「外国人を雇う際、在留資格などを確認しなかった。オーバーステイしているとうすうす気づいてはいたが、大口の取引先と契約を結び人員が必要だった」と述べました。
これに対し検察は「少なくとも逮捕されるまでの8年間、不法滞在の外国人を多く雇用していて、常習的犯行で悪質である」と指摘し、元社長に懲役1年と罰金60万円、法人に罰金60万円をそれぞれ求刑しました。
一方、弁護側は「元社長はすでに社会的、経済的な制裁を受けている」とし、執行猶予のついた判決を求めました。
判決は今月30日に言い渡される予定です。