100年先まで計算したが…赤字予測700億 造林事業の債務整理へ

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鈴木春香
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 兵庫県の外郭団体が行う造林事業が実質的な債務超過に陥っている問題で、県は27日、事業の将来的な収支予測を明らかにした。約50年~100年後に約700億円の赤字が出る見通し。県は、事業で収支を改善できる見込みは無く、継続は難しいとの判断を示した。今後は県が支援し、債務整理を進める方針だ。

 事業の単年度の収支はこれまで黒字が続いていたが、県がこの日の有識者検討会で示した6パターンの収支予測は、いずれも同程度の赤字となった。

 足元の財務状況も悪い。事業を担う「ひょうご農林機構」の借入金は、昨年度末時点で計682億円。計上している資産も含み損を抱えている。県は「実質的に破綻(はたん)状態で早期の止血が不可欠。債務整理せざるをえない」とした。

 分収造林事業は、戦後の経済…

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