子どもの宿題を見て、意外と難しく感じる人もいるかもしれません。
そこで今回は、0を含む割り算にチャレンジ! 小学生でも分かる問題ですが、どうやって計算すればよいのか覚えているでしょうか。
問題
次の計算をしなさい。
0÷10+1.2
解答
正解は、「1.2」です。
どうやって計算すればよいか、分かりましたか?
次の「ポイント」を見て、0を含む割り算の計算方法を確認してみましょう。
ポイント
今回の問題のポイントは、「割られる数が0である」ことです。
割られる数が0の割り算の答えは、0になります。
0÷10=0
今回は10で割っていますが、0を10000のような大きな数で割っても、あるいは0.0001のような小さな数で割っても、同じく答えは0になります。
0÷10000=0
0÷0.0001=0
※0÷0だけは例外です。0で割ることは禁止されており、0÷0の答えは数学上存在しません。
これをふまえて、今回の問題を計算すると、次のようになります。
0÷10+1.2
=0+1.2
=1.2
割り算の部分の答えが0になるので、最後に足した1.2のみが残る、というわけです。
どうして割られる数が0だと割り算の答えは0になるの?
「割られる数が0だと割り算の答えが0になる」理由は、割り算を掛け算に直すと分かります。
割り算と掛け算の関係は次のようになっています。
<割り算と掛け算の関係>
「割られる数÷割る数=割り算の答え」⇔「割る数×割り算の答え=割られる数」
〇÷△=■⇔△×■=〇
0÷△=■とおいてみると、上の関係より△×■=0が成り立ちます。△は割り算上の割る数で0ではない(÷0は禁止※参照)ため、この式が成り立つには■=0でなくてはなりません。
よって、割られる数が0の割り算は、割る数が(0以外の)どんな数であろうと答えが0になるのです。
まとめ
今回は、0を含む割り算に挑戦しました。
割られる数が0なら、答えは(割る数が0の場合を除いて)必ず0になります。
今回のように0が出てくる計算式は、簡単に答えを出せることが多いものです。式の中の0には、ぜひ注目してください。
他にも0が含まれている問題に挑戦してみましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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