愛知 小牧市民病院 医療ミスで賠償へ
愛知県の小牧市民病院は、去年8月、水頭症だった10代の女性が手術後に亡くなったのは、病院の医療ミスが原因で、遺族に2850万円の損害賠償金を支払い、和解することになったと発表しました。
小牧市民病院によりますと、愛知県内の10代の女性は0歳のときに水頭症を発症し、頭にたまった脳脊髄液をカテーテルを通じておなかに送り込む医療器具を体内に設置していましたが、頭痛やおう吐の症状があったことから、去年4月、病院で器具の一部を交換する手術を行いました。
ところが、この手術でカテーテルの一部がねじれる医療ミスがあり、脳脊髄液が円滑におなかに送られなくなった結果、女性は手術から4か月後、急に症状を悪化させて死亡したということです。
その後の検証で、病院は「手術後に必要な措置を行っていれば患者の死亡は避けられた可能性が否定できない」と判断したということで、遺族に損害賠償金2850万円を支払って和解することになったと22日に発表しました。
小牧市が今月、市議会に提出する議案が可決されれば、和解は成立する見通しです。
小牧市民病院の谷口健次院長は「ご遺族に心からお詫び申し上げます。再発防止に努め、安全で質の高い病院づくりを目指してまいります」とコメントしています。