兵庫県知事選で再選を決め、心境や今後の抱負を語る斎藤元彦氏=18日午後、神戸市中央区(撮影・風斗雅博)

 兵庫県知事選で再選した斎藤元彦知事の選挙活動で、交流サイト(SNS)の広報戦略を担当したとする西宮市の広告会社のインターネット記事を巡り、斎藤陣営に対し公職選挙法違反の疑いがあると指摘されていることに対して、斎藤知事の代理人弁護士は22日、「公選法に抵触する事実はない」とのコメントを発表した。

 広告会社は20日、ネットの投稿プラットフォーム「note(ノート)」で、今回の知事選で斎藤陣営の「広報全般を任されていた」と説明。選挙用の写真撮影やキャッチコピーの提案、X(旧ツイッター)で「さいとう元彦応援アカウント」を作成したこと、ハッシュタグ「#さいとう元知事がんばれ」を考案し、トレンド入りさせたことなどを成果として記していた。

 X上では「有償で請け負っていれば公選法違反に当たるのではないか」との投稿が広がっており、斎藤知事の弁護士は「SNS戦略の企画立案などは依頼していない。依頼はあくまで法で認められたポスター制作などで、相当な対価は支払っている」としている。

 県選管によると、「SNS運用を含めて選挙運動を主体的・裁量的に立案した業者に報酬を支払う場合は、買収に当たる可能性がある」としており、斎藤知事は取材に対し「SNSは後援会が主体的にしていた」と話している。

 広告会社の担当者は神戸新聞の取材に「弁護士や専門の方に相談中で、今すぐに対応できない」として回答を控えている。