【アメリカ視察:初日(2)】
ニューヨーク近代美術館(MoMA)で、
「生成AIをどう思うか?(気持ちと現実の両面で)」
と質問したところ、意外な答えが返ってきました。
・Paola Antonelliさん (Department of Architecture and Design, and Director, Research and Development)
「気持ち的には、新しいテクノロジーが出てくるとトラウマ的なショックがあり、慣れていくのは大変なプロセスとは思う。MoMAとしては、アーティストをサポートする状況を整えることが重要と考えている。生成AIをつかうことで良い作品が作れるならサポートしていくのは私たちの役目だ。」
「またトルコのアーティストで、AIを使ったインスタレーションの作品がある。スタッフとしても大変勉強になった。1つの作品を、お客さんが20分くらいとどまって見ている。」
この作品は「MoMAの収蔵作品」の画像やメタデータをAIに与えて、そこから新たな画像をリアルタイムで発生させるというコンセプトです。
今、MoMAでは最も観客滞在時間の長い作品で、1階の目立つ場所に置いてあります。日本の美術館では(法的にOKでも批判に耐えきれず)実現は難しいと思われます。
これは録画ではなく、リアルタイムの画像生成作品で、全く同じ画像は二度と出てきません。長く見ていると「他の作品の印象」を感じることはあるようです。
もの凄い大きさと迫力、そして美しさで、多くの客が足を止め、イスに座って眺めていました。
Q:画像生成AIについて、現場のクリエイターの声はどうか?
→A:アーティストでは「活用したい」というポジティブな声の方が多い。クリエイティビティをより生かせるよう模索しているようだ。今後はAIを使った作品が増えてくると思う。またAIを使った作品展示も増えてくるだろう。
Q:「何を学習させたか」のデータの透明性と、ある程度の「経済的な見返り」がないと、若手のやる気がそがれると思うが、そういう声はないか?
→A:開発者、アーティストと、守ろうとする人の競争の様子であるようには思う。ブロックチェーンで来歴をトレースし、使われるたびに最終的にアーティストに経済的なリターンになる等のシステムを作りたい。
最後に、「日本のコンテンツについてどう思っているか」をお聞きしたところ、フランスと同じような回答がありました。
→A:MoMAの収蔵ビデオゲームは、50%以上のコレクションが日本のもの。デザイン部門でも、いろんなリサーチをしている。NTTの絵文字の展示もある。日本と日本のアートはトップに君臨する。コラボはいつでもウェルカムだ。