Michelangelo
性能諸元
・基本性能
Tier | 9 | 種別 | プレミアム艦艇 |
---|---|---|---|
艦種 | 巡洋艦 | 派生元 | - |
国家 | イタリア | 派生先 | - |
生存性 | 継戦能力 | 66,100 | |
装甲 | 全体 | 16-255mm | |
艦首甲板 | 25mm | ||
中央甲板 | 40mm | ||
艦尾甲板 | 25mm | ||
砲郭 | 40-200mm | ||
防郭 | 0-1mm | ||
対水雷防御 | ダメージ低減 | 22% | |
機動性 | 機関出力 | 200,000馬力[hp] | |
最大速力 | 33.0ノット[kt] | ||
旋回半径 | 830m | ||
転舵所要時間 | 14.4秒 |
隠蔽性 | 通常 | 火災 | 煙幕 | |
---|---|---|---|---|
海面発見距離 | 13.5km | 0.0km | 10.5km | |
航空発見距離 | 10.3km | 0.0km | - |
射撃管制装置 | 船体 | モジュール | 主砲射程 | 最大散布界 |
---|---|---|---|---|
- | mod.1 | 17.0km | 191m |
主砲 | 船体 | 口径 | 基数×門数 | 最大ダメージ(火災) | 装填 | 180度旋回 | 弾種 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
- | 320mm/44 | 2基×4門 | SAP弾 10,250 AP弾 9,700 | 24.0秒 | 30.0秒 | SAP proiettili CS AP proiettili AP |
副砲 | 船体 | 口径 | 基数×門数 | 最大ダメージ(火災) | 装填 | 射程 |
---|---|---|---|---|---|---|
- | 152 mm/55 Model 1934 | 3基×4門 | SAP弾 3,850 | 8.0秒 | 7.0km | |
90 mm/50 Model 1939 | 10基×2門 | SAP弾 2,000 | 3.5秒 | 7.0km |
魚雷 | 船体 | 口径 | 基数×門数(片舷) | 最大ダメージ | 装填 | 射程 | 雷速 | 発見 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
- | 533mm Si 270 | 2基×3門(3門) | 20,433 | 120秒 | 8.0km | 72kt | 1.7km |
空襲 | 船体 | 機体 | 小隊数 | 出撃機数(HP) | 搭載量 | 射程 | 最大ダメージ | 準備時間 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
- | - | 2 | 1(0,000) | 2 | 7.0km | 4,200 | 30秒 |
対空砲 | 船体 | 距離 | 口径 | 基数×門数 | 継続的秒間ダメージ (爆発ダメージ*1) | 命中精度 | 有効ゾーン 0.1km - |
---|---|---|---|---|---|---|---|
- | 短 | 20 mm/70 Scotti Model 1941 | 8基×6門 | 105 | 85.0% | 2.0km | |
中 | 37 mm/54 Model 1938 | 12基×2門 | 245 | 90.0% | 3.5km | ||
長 | 90 mm/50 Model 1939 | 10基×2門 | 165 (1,330×7) | 90.0% | 4.6km |
・アップグレード
スロット1 | スロット2 | スロット3 | スロット4 | スロット5 | スロット6 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
・消耗品
ゲーム内説明
ワシントン海軍軍縮会議の結果として、1927 年からイタリアに戦艦建造の機会が与えられました。排水量 18,000 トンから 35,000 トンまでの複数の計画案の開発が同時に進められ、その一部は外国の設計 (フッド、ネルソン、ダンケルク) に依存していましたが、独自性の高い計画案もありました。デ・フェオ提督によって提案された設計案では、8 門の 320 mm 砲を船体の中央フレームに近い位置に配置された四連装砲塔に搭載し、副砲は艦艇の艦首・船尾側に移されていました。本案を具現化したのがこのミケランジェロです。
解説
2023年~2024年にかけての年末年始シーズンに開催された造船所イベント最終褒章として入手可能なTier9イタリア大型巡洋艦。
これまでの造船褒章艦は何かと変わり者が多かったがその例に漏れず、寧ろさらに癖が強い特徴を持つプレミアム艦艇に仕上がっている。
- 抗堪性
66,100とTier8戦艦並みの高いHPを持つが、大型巡洋艦らしく火災・浸水時間が戦艦準拠であるため要注意。対水雷防御は22%。
防郭本体が喫水線上に顔を出しており、艦首艦尾の装甲が25mmしかないため戦艦相手に真横または真正面の体制にすると大ダメージをもらう可能性がある。一方で防郭までの装甲は合計260mm程と巡洋艦にしてはしっかり守られているため、相手が8インチ砲重巡程度であれば防郭貫通ダメージはもらいにくい。また船体部は上面側面ともに40mmであり、中口径HE弾程度であればシャットアウトできる。大口径APは上手く機動して船体で跳弾させるよう心掛けるといいだろう。 - 主砲
同国T5プレミアム戦艦ジュリオ・チェザーレやT6ツリー戦艦アンドレア・ドーリアが持つ320mm砲を中央の煙突を挟む形で4連装砲が2基。
艦中央部で煙突を境に背中合わせという独特の配置がネックとなって正面と真後ろに発砲不可能、全門使う場合も前後38度からとかなり悪い射界である。幸い全周旋回可能かつ全力転舵に追いつく旋回速度は持ち合わせている。
射程は17kmとTier9にしては少々短めで、装填速度も24秒と他の大型巡洋艦と比較するとあまり良くない。
精度は大型巡洋艦らしくシュペー散布、シグマ値2.05である。遠距離で垂直散布が悪化するNapoliのような特徴は無いので、それよりも精度は良く感じるかもしれない。
砲弾についてはAP弾とSAP弾を選択可能。SAP弾の方が若干減衰強めだがほぼ同じ偏差で使って問題はない。ただし他のイタリア高Tier艦であるVeneziaやNapoliほど高速ではないので同じ感覚で発砲すると遠距離の偏差がずれてしまうため要注意*2。
SAP弾は82mm以下の装甲を貫通可能で、相手が大和やKremlinであっても甲板に命中かつ跳弾しなければダメージを与えることができる*3。
AP弾の貫通力はNapoliより少し高い程度で大型巡洋艦として不足はなく、巡洋艦のバイタルを抜くには十分な性能。
- 副砲
本艦のセールスポイント。152mm砲を4連装3基12門で中心線上に装備しており、90mm砲も片舷で2連装5基ずつの計20門搭載。SAP弾を発射するため貫通した際のダメージはかなり大きい。
さらに精度がマサチューセッツ以上ナポリ未満とかなり優遇されており、特化ビルドで射程に入れば相手が駆逐艦であっても命中リボンを稼げる。詳しくはこちらを参照されたし
90mm砲は弾道が劣悪で26mmまでの貫通なので派手な弾幕と裏腹に装甲のある相手にはドアノッカーになってしまうが、152mm砲は高い弾速で42mmまで貫通するので戦艦相手でもダメージ効率が高い。
ただし首尾線上の152mm4連装砲塔は射角が主砲と同程度でかなり悪く、前後に発砲こそできるものの引き撃ち時はメイン副砲火力の3分の2が使えなくなってしまう。90mm砲含めて安全に副砲フル火力を発揮するには排気煙幕の活用が肝心である。
射程は素で8.8km、特化すれば10.5kmまで伸びるが、後述する隠蔽が特化しても11kmなのでナポリの様に被発見→即副砲発射が出来ず、0.5kmを工夫して詰める必要がある。
同じくSAP弾を発射し優遇された副砲を持つNapoliと比較すると、あちらの最大火力が152mm×6と90mm×6なのに対して本艦は片舷に向けて152mm×12と90mm×10を指向可能で、かなり限定的だが後方ごく一部の角度については反対舷の90mm連装砲塔が+1で発砲可能。
手数でかなり勝っているかと思いきや装填時間と威力が冷遇されているため総合性能はあまり変わらないが、凄まじい弾幕の90mm砲と高速弾で有効性の高い152mm砲のコンビはどちらでも有効な武装である。
- 魚雷
射程8km雷速72kts威力20,443とイタリア巡洋艦らしからぬ性能の魚雷を片舷3門ずつ搭載。艦長スキルで副砲射程を伸ばすとついでに魚雷威力が23000を超えるため、総じて排気煙幕を使った突撃時の切り札として十分な性能に仕上がっている。
しかし装填時間120秒とかなり長い上に艦尾に吹き曝しで載っているので前方射角が少し悪く、簡単に大破してしまう。
- 対空火力
いつも通りの射程が短い伊対空。戦闘機も乗せられないので空母の往復ビンタは排気煙幕でやり過ごすか、高対空艦のお世話になるしかない。
- 機動性
33ktとイタリア巡洋艦にしては遅く、旋回半径や舵も良くない。独特の主砲配置のせいか母港での「推奨アップグレード」は「操舵装置改良1」となっているが、機関出力が20万馬力とかなり高いので採用しても加減速で大きな不自由は発生しないだろう。
- 隠蔽性
12.2km、特化で11km。大型巡洋艦としては良隠蔽ではあるが、煙幕内発砲発見距離が11.1kmで副砲射程内で発砲すればほぼ発見されてしまうので注意が必要である。
- 消耗品
通常の応急工作班、修理班に加えて排気煙幕と水中聴音を持つ。
排気煙幕は回数2回の効果時間40秒、クールタイムがイタリアツリー巡洋艦やNapoliより少し短い150秒。回転が早い分使用頻度も高いはずなので、艦長スキルで合計3回使えるようにしておきたい。
水中聴音は艦艇5km・魚雷3.5kmの通常仕様だが、排気煙幕とソナーを両立できる艦自体がかなり希少。排気煙幕のお供に使って魚雷事故を防いだり、敵艦へのサプライズ副砲弾幕をお見舞いしたりと重宝することだろう。
- 総評
劣悪な主砲射角と引き換えに、強力なSAP副砲・排気煙幕・高威力魚雷に加えて水中聴音を持ち圧倒的なタイマン性能を誇るインファイト向けの大型巡洋艦。
特に強力なSAP副砲とソナーを両立しているのは現状本艦のみの特権である。煙幕に籠る駆逐艦を排気煙幕と水中聴音のコンビで踏みつぶす快感を知ってしまえば、もう後戻りはできない...かもしれない。
ただし副砲特化ビルドはほぼ必須。近接戦で封印レベルの主砲を補って火力を発揮したり、10kmほどを保ちつつ排気煙幕を張りながら一方的に副砲弾幕を浴びせたりと、軽装甲艦艇相手には絶大な威力を発揮する。
序盤の撃ち合いで体力や消耗品を温存しつつ、排気煙幕&副砲コンボの機会をうかがうというのが主なセオリーだが、副砲の貫通力、主砲の射角の関係で、こちらが防御面で劣る重装甲艦艇に接近戦を挑んでも一方的に反撃を貰う可能性が高い。
幸い主砲自体は大口径SAP弾のおかげで相手を選ばずダメージを出せるため、相手に応じた交戦距離を見極められるかどうかが活躍の鍵になる。
史実
時は1935年。待望の新戦艦であるヴィットリオ・ヴェネト級の建造を開始したイタリア海軍であったが、いずれ来たる軍縮条約で戦艦の規模が制限される可能性を憂いていた。実際に事前交渉段階で「排水量25000~27000トン、主砲12インチ程度」という具体的な提唱がなされていたようで、もしもこれが実現した場合ヴィットリオ・ヴェネト級の建造を中止して条約に対応した艦艇を新たに整備する必要があったのである。
こうした事態を受け、Maricominav(船舶設計委員会)は基準排水量26500トン、305mm乃至は320mm砲を主砲とする中型戦艦の研究を開始。比較検討のために複数の案が用意され、その中には「4連装主砲2基を船体中央に配置、水中排気システム(!?)を備えたディーゼル機関を採用する」という非常に前衛的なものもあった。煙突すら備えない奇怪なこの案はヴィンセンツォ・デ・フェオ提督の意向を反映したもので、彼の革新的思考が具現化したものであるともいえる*4。
こうした諸元比較の結果、かのプリエーゼ技師の手により性能がまとめられた。
- 320mm砲3連装砲3基、AB-X配置
- 140mm砲12~16門
- 90mm対空砲12門
- 速力30ノット、航続距離4000海里(20ノット)
これらの要求を満たすと排水量が制限を超過する危険性があったことから主砲をダンケルク級さながらの4連装2基前方集中配置に変更するなどの改良も施されたが、イタリア海軍の懸念とは裏腹に世界情勢は軍備拡張の道を歩んでいた。結局これらの計画は不要と見なされ、ヴィットリオ・ヴェネト級の建造続行に舵を切ったのであった。
WoWSに実装されるにあたってはやはり幾分か改変が見受けられ、確認できる限りでは─
- 排水量の増加。満載排水量を見るに基準排水量は30000トン強か
- 主砲塔の可動範囲の改善
- 副砲口径の拡大
- 雷装の追加
- 機関周りの変更。蒸気タービンを採用し煙突も追加
- 最高速力の引き上げ。それに伴う防御力の妥協
などがある。防御力に関しては巡洋戦艦レベルにまで低下しており、その装甲配置は1930年頃に研究された中型巡洋戦艦のそれに酷似しているためそちらを参考にしている可能性は大いに考えられる。
艦名のミケランジェロは説明するまでもないがかの有名な芸術家に因んでいる。意外なことにイタリア海軍での採用例はないが、一応命名規則には沿っている。厳密に言うならば苗字も含めた「ミケランジェロ・ブオナローティ」のほうがより正確なのだが…
小ネタ
- 兵装配置について
- 結構長い船体
実は全長が263mと大和と同じ。*5
編集用コメント
最新の15件を表示しています。コメントページを参照
コメント欄
最新の15件を表示しています。コメントページを参照