「負の数を含んだ引き算」は、符号の扱いを間違えると計算ミスにつながます。
この記事を読んで、負の数の計算方法をマスターしましょう!
問題
次の計算をしなさい。
(−5)−(−7)−(−8)−(−6)
負の数、そして引き算の計算が並んでいます。
正しく計算できるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「16」です。
計算式には負の数と引き算が並んでいましたが、計算結果は正の数になります。
途中の計算は次の通りです。
(−5)−(−7)−(−8)−(−6)
=−5+(+7)+(+8)+(+6)
=2+(+8)+(+6)
=10+(+6)
=16
負の数を引く
負の数を引くの引き算は、正の数を足す足し算に変えて計算することができます。
・(プラス)を引く = (マイナス)を足す
例:1−(+3) = 1+(−3)
・(マイナス)を引く = (プラス)を足す
例:1−(−3) = 1+(+3)
今回の問題「−5−(−7)−(−8)−(−6)」では、「−7を引く」「−8を引く」「−6を引く」と、3回の負の数を引く引き算があります。
これらを足し算に言い換えると、それぞれ「+7を足す」「+8を足す」「+6を足す」となります。
つまり、最初に次のような式の変形をすることで、足し算だけの計算と考えることが可能です。
(−5)−(−7)−(−8)−(−6)
=−5+(+7)+(+8)+(+6)
この式の変形は、数直線の上での人の移動をイメージすると分かりやすくなります。
「足す=人が前を向く」「プラスの符号=前に数の分だけ進む」「引く=人が後ろを向く」「マイナスの符号=後ろに数の分だけ進む」のように、数直線上での人の動きをイメージすると、以下のように考えることができます。
「−4を引く」は、「人が後ろ(負の方向)を向いて、後ろ(正の方向)に4進む」
「+4を足す」は、「人が前(正の方向)を向いて、前(正の方向)に4進む」
と考えると、「−4を引く」と「+4を足す」は同じ結果になることがわかりますね。
まとめ
引き算の計算も、負の数が入ってくるだけで数の変化がイメージがしにくくなることがあります。
そのようなときは、式を書き換えて考えると良いでしょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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