山口組組長らに賠償求め提訴 元ビル管理役員刺殺事件の遺族ら
東京都港区で2006年、元ビル管理会社役員の男性(当時58)が山口組系組員の男らに刺殺された事件を巡り、男性の遺族らが11日までに、山口組の篠田建市(通称司忍)組長(70)ら4人に約1億8千万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。
訴えられたのは、篠田組長と、山口組系旧後藤組の後藤忠正・元組長ら。後藤元組長は同ビルの所有権を不正に移転させたとして、電磁的公正証書原本不実記録・同供用罪で起訴され、有罪が確定している。
遺族側弁護士は「事件は山口組の2次団体の資金獲得活動に絡んで起きたもので、篠田組長にも使用者責任がある」としている。
事件は06年3月、港区の路上で発生、男性は組員らに背中などを刃物で刺され死亡した。旧後藤組は当時、渋谷区の雑居ビルの所有権を巡り、管理していた男性の会社とトラブルになっていた。