外資5社が金山開発、9道県42カ所で検討 環境対策に懸念の声も
外国資本の企業5社が日本国内の少なくとも計42カ所で金鉱山の開発に向けて調査や試掘を進めていることが、毎日新聞の取材で判明した。いずれも過去に金が採掘されていた場所で、外資は最新技術により新たな金鉱脈が発見できる可能性があるとしている。一方で、十分な環境対策や持続的な開発が行われないことを懸念する声も上がっている。
採掘や閉山後の有害物質を含む廃水の処理の費用をまかなえるだけの事業性がある金鉱脈が見つかった場合、国内では1981年に発見され、現在も操業を続けている菱刈鉱山(鹿児島県)以来となり、外資による発見は初めてとみられる。
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事業を実施している5社は、カナダのジャパン・ゴールド▽アービング・リソース▽ビーメタル――と、オーストラリアのキンギン・エクスプロレーション▽シパンゴ。
ジャパン社は26、アービング社とビーメタル社は各5、キンギン社は6のプロジェクトを日本で進めている。シパンゴ社はプロジェクト数を明らかにしていない。
「特に北海道と九州に注目」との声も
各社のプロジェクトは北海道と鹿児島県に集中し、新潟、石川、福岡、長崎、熊本、大分、宮崎の各県に点在する。ジャパン、アービング、ビーメタルの3社はすでに試掘を実施。数年前から試掘を進め、複数のプロジェクト内の約50地点でボーリング調査…
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