佐々木莉佳子さんを"師匠"と今後呼びたいと思った件について
今回は佐々木莉佳子さんについて書きます。
佐々木莉佳子さんとその魅力は日本中の人がご存知だと思いますが、念のため、Yahoo!のタレント検索結果を貼っておきます。
一旦、話は遠回りします。数年前から雑誌Forbesの”Under30 AWARD"の推薦人を務めてます。受賞者は超有名な人から若手のまだ無名な人など様々なのですが、やはり30歳以下の人にとってはこのアワードを受賞歴が名刺代わりとなって道が開けたりもするので、私も一年中、会ったり知ったりした若手の中から推薦に値する人を真剣に探しています。(ちなみに、佐々木さんと同じアンジュルムにいた和田彩花さんは1999年に受賞されてます)
そんな折、8月ぐらいだったでしょうか。「Forbesの兄弟雑誌のOCEANSのアワードの推薦人も務めてもらえませんか?」というオファーが来ました。「どうせForbesの方で候補者を探しているのだから、同じプロセスの中に組み込んでしまえば、対応できるっしょ」と思ってある意味安請け合いしたのですが、なんと翌月には「そろそろ推薦を複数名だしてください」と締め切られました、、
「え?そんな直ぐの選考なの?聞いてないよ〜。いつもは一年かけてやってんのよ!」など文句も出かかりましたが、受けたのは私なので、「では直ぐ探索にとりかかろう」となりました。
まずはOCEANS編集部に選考基準を聞いたところ、
本アワードの実施趣旨は、
気持ち良さの共有 = The best Wellbeing
本アワードの趣旨は、ライフとワーク、どちらかを犠牲にするのではなく、両⽅を満たす ⼈、同時に、そのハッピーなパワーで周囲まで元気にする⼈は、弊誌のキャッチコピーであ る「Feel So Good Isnʼt it?」を体現する⼈だと考えます。このような⼈に注⽬、その活動 を共有することで、「気持ち良さ」の波を起こしたいと考えています。
という回答。
うーん、どうも漠然としていて、イメージに合う人が思いつかない、、その上で、いろんな説明があったのですが最後に
「The Best Wellbeing」、今年⼀番いい顔をしていた⼈を受賞者として選出し Wellbeing の輪が広まることを⽬的としています
と銘打ってあり、これで"今年一番いい顔"というキーワードが自分の頭の中に入ってきました。
その上で、" Wellbeing"に着目してAIのperplexityに尋ねてみたところ、
WHOによるWellbiengsの定義は、
「健康とは、病気がないことだけでなく、肉体的、精神的、社会的にすべてが満たされた状態である」と定義しています。
との回答が来ました。
この「今年一番いい顔」、「肉体的、精神的、社会的に全てが満たされた状態」という2つの言葉が私の中でバチンとスパークして、一つの表情が思い浮かんだのです。
それが、この写真ですね。
これは今年6月に横浜アリーナで行われた佐々木莉佳子さんの卒業コンサートの1コマ。
ご本人の満足げな表情、手振り。彼女のメンバーカラーであるイエローに満たされた会場とファンたち。これ以上に「肉体的、精神的、社会的にすべてが満たされた状態」を私は他にあまり知らないので(Wシリーズ時の大谷翔平ぐらい?)、これはもう佐々木さんを推薦しようと思い、この写真をwordにドーンと貼り付けて、少しばかり熱量の高い推薦文を添えて編集部に送りました。
どうも私は締切近くに就任し、締切近くに推薦したらしく、程なく「佐々木さんが選考を通りました」との連絡がOCEANS側から来ました。あっという間でした。
嬉しかったですが、「まあ、当然。彼女のヒストリーとあの写真見てBest Wellbeingを感じられなければ、選考の方がヘン」ぐらいに妙に誇った気分にもなったりしてましたww
それで、受賞者には誌面インタビューを行うという話を聞きましたので、「そ、そのインタビュー、わ、私にやらせてもらえませんか?」と編集部に依頼しました。理由は2つ。
ひとつは、私は経営者と猟師と漁師の三足の草鞋で生きてるのですが、あと一つ「インタビュワー」という職業も追加したいという夢があり、数年前からそういう仕事も増やしていたので、今回もそういう機会としたい、という願望から。
いまひとつは、「編集部の人が聞くよりかは、私の方が佐々木さんやアンジュルム愛があると思うし、愛故にいい質問できると思う!」というイタい感じの自負があった為です。
そういう面の皮の厚い私のオファーに対して編集部も所属事務所さんも快く応じてくださり、「質問者・川邊」という形をとる事になりました。(ライターは別の方。現地で会ったら、かつての飲み仲間でしたw)
そうして、佐々木さんとの初対面とインタビューは10月16日に都内の某スタジオで行われました。
最初に挨拶させて頂いた時は、ちょっと静かでおとなしい雰囲気で、あのダンスを彷彿とはさせない感じでした。
まあ、鞘師さんもそうだったので、アーティストさんは出るとこに出てから、己をスパークさせる人たちなのだろうな、と理解しました。(ちなみに、経営者だといつでもどこでもスパークさせているタイプも多数存在しますw)
着替えて、メイクして再度登場した佐々木さんはとんでもないキラキラを発光させていました。プロカメラマンの新田桂一さんに写真を撮ってもらったのですが、超絶キラキラしたアイドルと五十路のオッサン経営者は一緒の画角に収まってはいけないな、、と痛感致しますた。
さて、インタビュー全体はOCEANSのサイトの元記事が俯瞰でよくまとまっていますので、それを読んで頂くとして、
佐々木莉佳子「優しさの循環が私のウェルネス」
(更に言えば、11月25日発売の雑誌OCEANSの原稿も確認しましたが、4ページに渡る佐々木莉佳子特集となっており、永久保存版ですので、ぜひ購入ください)
本記事は、最後にある結論に至るのですが、そこに関係する部分のみ触れさせてもらいます。(あと、"莉佳子ファン"にとっての重要証言も書いておきます)
まずは、私の方から佐々木さんに選考理由と経緯を簡単に説明させもらい、「結局のところ、選考の決定打はこの一枚です」と卒コンの写真を見てもらいました。
ここからですね。佐々木さんの表情がフワッと明るくなったのは。
「これは何の写真ですか?」
と敢えて尋ねたら、元記事以上に詳細な情景描写をしてくれました。その上で「いまでも何度もこの日の事は思い返します」と仰っていたので、「この時はどういう気持ちでいましたか?」と、この日、最も聞きたかった事の一つを早速尋ねました。
元記事よりかは自身のこれまでの事、ファンのこと、様々な感情を長めに話してくれていましたが、まとめるとやはり「周りへの感謝を深く感じていた」とのことでした。まさしく、Wellbeing!
「愛情の世界へ、君もおいでよ」というコンサートタイトルについても尋ねました。佐々木さん曰く
「もともと、アンジュの番組で『次のツアータイトル、何にする?』という企画があったのですが、その時の私の回答がそれだったのですよ。みんなは笑っていましたが、結局、それが私の卒業コンサートのタイトルになりました」
と少し愛おしそうにも誇らしそうにも答えてくれました。
「愛情」は、佐々木さん、ひいてはアンジュルムに通底する一大テーマです。
愛にも自己愛と利他愛とがある訳ですが、アイドルは自己愛を一つの特徴としてキャラクター付ける人も多い中で、佐々木さんはとりわけ他者への愛をストレートに示すタイプです。それが和田さんや竹内さんとう歴代リーダーの卒業コンサートの時にスパークして、私もまたそれにもらい泣きを初めてしてしまったのですが。。
とにかく、そのところを尋ねたかったのですが、これはかつての同僚たちの方が詳しいと思い、編集部が中西香菜さんに連絡って聞いてみたところ、
「"自分よりも(他の)人"の気持ちになれるモチベーションは?」
との質問が出てきました。それはまさに私も尋ねたいところでしたので、ストレートに尋ねてみました。(ちなみに、中西さんは「莉佳子ちゃんのことは、そりゃもう子供の頃からよく知っているので、時を経ていま聴いてみたいのはこの一問に集約される」とのことでした)
それが元記事にもある
「周りを優しくすると、自分に優しくなる。その瞬間がすごくうれしくて。」
という回答となって返ってきました。
ここで私は「太古の昔、人間はか弱い生き物だったので協力し合って生き延びてきた。そこに利他の心が生まれ、利他は自分の生存にも繋がった。なので、佐々木さんが自然とそれをやっているのだとしたら、自然の動物的な感覚が強いのだと思う。まさにアイノケダモノ!」と言ったら、佐々木さんが「ガオ、ガオ」と反応してくれた件は、元記事ではカットされてますね。はい。
いずれにしても、「利他は利己に繋がる」という哲学をこの年齢にして体得している佐々木さん、恐るべし、という印象にこの時点でなりました。
インタビューは続きます。元記事での
どんな肩書きであれ、これからも引き続き、誰かの光になりたいです。形は違えどアイドルのようなキラキラを、いろんな形で届けていくことが私の役目だと思いますし、その行動こそが私自身を愛することに繋がるので。
この部分は、実際には
「自分はアイドルが天職。卒業コンサートは確かに満たされたが、翌日からは『もっとすごいアイドルになりたい』と思うようになっていた。なので、形は変わるかもしれないけどアイドルでこれからもずっといたい」
と楽しそうに述懐、
「なので、許されるならば歌もダンスも続けたい」
と明確に述べていました。
これはファンの方にとってはとても元気の出る話なのではないでしょうか!?
その上で私は「佐々木さんには、アイドルはぜひ続けて欲しい。私は毎年、松田聖子さんのディナーショーに必ず行くが、還暦過ぎても完璧なアイドルですよ。聖子さんは」と言ったら、
「それは何月にあるのですか?」
と極めて具体的な質問、熱心(笑)
佐々木さんはグループアイドルを卒業しただけで、アイドルを卒業したつもりはない事がよく分かるやり取りでした。
愛の話が深まったところで、編集部の方から「川邊さん、佐々木さんが最も『自分が最もWellbingな人だな』と思う人は誰ですか?」との質問が来ました。
私は自分が推薦したぐらいですから「佐々木莉佳子さんと思っているし、今日、対談させてもらってよりそう思うようになった」と回答しました。佐々木さんは「うーん」の少し考えた上で、
「アンジュルム の元リーダーの和田彩花さんです」
と回答していました。和田さんはグループのこと、メンバーのことを最優先してくれ、しかも物事のほぼ全てを完璧にやってしまうすごい人だと、佐々木さんは言ってました。
さて、最後に。元記事における
では10年後、ご自身はどんな人間でありたいですか? 理想像みたいなものがあれば教えてください。
という私からの質問と、それに対する佐々木さんの
10年後もどうせ違ったものになると思うので、想像はしないでワクワクを楽しみます。
というやり取りについて、です。
私は佐々木さんについてたくさんの映像を見てきて、「喜怒哀楽がハッキリしていて愛情深そうな人だな」とお見受けしていたので、愛についての質問を一番したかったのですが(そしては、それは中西さんによって「なぜそこまで利他的な愛でいられるのかの動機の源泉は?」という質問にまで昇華する事ができました)、その次にしたかったのは、「30代、40代の自分のイメージ」だったのです。
何となく、佐々木さんって、老けた時が思い浮かぶ、それぐらいになってもずっと出役として素敵に活躍してそうなイメージがあったので、ご自身が中長期でどうなっていたいのか聞いてみたかったのです。
それが、意外にも上記の「未来には期待しつつ、考えないようにしている。今に集中してます」という回答。
これ、元記事にも少し書かれていますが、直近の私と同じ境地なのです。
私は先月、ちょうど五十歳になったのですが、二十歳になった時は三十歳の事を、三十歳の時は四十歳の事を想像して、それを逆算して行動目標を立てて、、みたいな意識高い系の事をずっとやってきたのですがww、結局、10年ごとの"節目の想像"は全て外れて来ました。
実際の10年後は想像以上の出世や(仕事の)規模拡大になっていたし、想像以上の不幸やアクシデントもありました。どちらにせよ、10年間という単位で激しく生きてると、良くも悪くもその時点の間尺で想像していた自分の人生なんて遥かに凌駕してしまう、というのが最近の結論です。なので、五十歳になった先月、はじめて"還暦の自分"を想像するのはやめていたのですね。
それが既に佐々木さんはその考えに至っているのには本当に感心させられました。
そのうな印象がある中、取材が終わって数日後、Xを見ていたら、
元アンジュルム佐々木莉佳子の夢を叶える秘訣
という記事が流れてきて、「夢を叶える秘訣は?」という記事中の質問に対して佐々木さんは、
夢を見ることです。
とシンプルに回答しています。
もはやこれに至っては、ホンダ自動車創業者の本田宗一郎と同じ回答なんですよね(爆)
(本田宗一郎は「夢しか叶わない」と言ったといわれています)
事ここに至り、
一体全体、どんな23歳なんだ?
と思うようになりました。
言うても、私だって最初の起業から30年間、ありとあらゆる経験をし、酸今甘いも噛み分けていまの境地に至っているのに(本田宗一郎だってそう)、佐々木さんはその若さで同じ境地に至れているのか!?
10歳で東日本大震災で被災し、その後ロコドル、ハロプロ、アンジュルムと経てその間、元記事にあるような
一番はこの業界に入ったことかなと。幼い頃から集団生活を経験し、仲間や先輩・後輩がいる環境に身を置いていたことで友情や信頼が芽生えたことで、人の大切さや尊さを自然と学んだ
という揉まれた経験が大きいのでしょう。
もちろん、その間に反抗期とか失恋とか太ったり痩せたり思春期特有の事もあったのでしょうし、初めから利他愛ではなく、だんだんといまの境地に成長していったのでしょう。
それにしてもまだ23歳。こっちは50歳。これは早晩、私の境地は越えていってしまうのだろうな、、と。
ということで、このメチャ長い文章もいよいよおしまい。このような佐々木さんとの出会いと会話、自分の思考を経まして、すっかり感服した私は、今後、佐々木莉佳子さんのことを
佐々木師匠
と呼ぶ事にしました😆
佐々木師匠、10歳から始まった佐々木莉佳子第一章、本当にお疲れ様でした。大冒険でしたね。そして、既に始まっている第二章も今のモーメントを大事に、その時、その時の師匠らしく輝き、ついにはイエス・キリストか宮本武蔵ばりの境地に至ってください!
結局はラブでしょ!!
この度のOCEANS Feel So Good AWARDの受賞、本当におめでとうございました〜
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