開示請求されるも、何事もなく請求棄却となった話。【852話氏との係争】


追記:852話氏による当記事への言及について

852話氏により当記事が「『訴訟自体に失敗しているのに852話は嘘をついている』かのような書き方をしている」との指摘を受けておりますが、複数件の開示請求が行われている事も記載した上で、当初より「そもそも別件だったのでしょう」との一文を明記しております。更には、主観的な感想及び「過度な不安を受ける必要はない」という概要のひとつに沿った説明をする為の時系列ごとの心境を述べたものとして、「当時の心境や行動」との見出しも明記しております。よって、指摘内容は誤りとなります。

また、3つ目のポスト「開示請求の順序~」において、開示請求後の示談が決裂した場合にようやく訴訟が始まるかのような印象を与える説明となっておりますが、プロバイダへの開示要求の時点でも拒否されれば訴訟へと発展します。更には「開示請求がなされなかった人物のものです」という記載も、申し立て自体が行われていないと解釈されかねない文面です。誤解を招きかねない発言にお気をつけください。


・概要

タイトル通りです。普遍的な話だけではなく「852話」という個人にまつわる内容も少し含まれますがご了承ください。引用の理由は、相手方のSNS上の投稿によって過度に不安を感じる必要はないという事例を見せると同時に、実際に開示請求が行われているという報告を以って論評の域を超えた誹謗中傷の抑制を目的としています。当然ながら、批判や感想に関しては一定の言論の自由が保障されるべきとも考えています。

ただし弁護士さんに確認してもらった結果、言及はかなり限定的となりました。多くの点で異なるケースではあるものの、令和3年の裁判において裁判記録を公開した発信者に対する訴訟で賠償命令の判決が出ているなどの背景からです。ご了承いただければと思います。
【判例 令和3年(ワ)第4491号 損害賠償請求事件】
https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/530/090530_hanrei.pdf

・時系列

23年4月末 5chで「情報商材屋って感じ」という旨の書き込みを行う。
 23年6月 相手方が複数件の開示請求に動いた事を報告。
23年7月 お手紙(意見照会書)がくる。開示拒否で回答。
 23年7月 相手方が複数件の開示の成功を報告。
23年10月 再度お手紙、申立事件が提起され裁判となっている事を知る。
 23年10月 相手方が6月時点でのIP開示と示談の成功を報告。
 24年2月 相手方が複数件の解決や訴訟手続きが一件ある事を報告。
 24年4月 相手方が勝訴を報告。

その後契約プロバイダに確認。却下決定により去年の内に裁判が終わっていた事を知る。

・当時の心境や行動

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7月上旬、最初に「意見照会書」が届いた時はかなり動揺しました。なんの知識もなかった私は「お手紙が届く=アウト」だと勘違いしていたからです。しかし文面を読み進めるとそうでもなく、該当の書き込みを見ても「これで開示…?」と疑問符が浮かぶ状況に。弁護士を通したであろう相手方の言い分が色々添付されてはいたものの、要は契約プロバイダによる開示の可否を問うものでした。

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対象の書き込みはこの1つのみ

冷静になると同時に、書き込みについて反省もしていました。前半は無知と偏見であるし、後半も実績があまり目に入らず懐疑的な印象を抱いてしまいました。一方で「情報商材屋呼びに関してはプロンプト販売とかしてたしなぁ…そもそも開示されるほどじゃなくないか?」と思い、回答は開示拒否を選択。とはいえ852話氏の言動を見るのはやめにしました。しかしその後…

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連名は迫力がありますが、担当するのは基本一人らしい。
特別何かあるというわけではないようです。

3か月後に契約プロバイダから再度連絡。今度は申立事件となったとのこと。途中であっても示談へ向けたセルフ開示はできるようです。そして「勝算があるから裁判始めたってことだよな…?」と考え、流石に弁護士の先生に相談。結果、「今年見た中で一番問題なさそうです」とのお墨付きを頂く。どういうつもりなんだろうと852話氏の情報を追うことを再開。

(破竹の勢いだ。実際にIP開示がされたので契約プロバイダから連絡が来ているわけで、私の件も含まれているだろう。5chにおけるIP開示はあっさり通るらしいが…)

(訴訟提起一件か…実際に訴訟されてるので私の件だろうなぁ。相談した弁護士さんの事を信じていはいるが…何かあるのか…?)

(裁判終わってる上に判決出とる…なんも知らん…)
訴訟してからは一切触れてなかっただけでそもそも別件だったのでしょう。

私の書き込みは甥関係ないので例外なのでしょう。

852話氏は開示請求の経過を報告していましたが、私個人の結果は請求棄却となっていました。「こんなに開示請求がうまくいっている様子なら、示談に向けて対応を変えた方がいいのでは」などと考える必要はありませんでした。もちろん、弁護士さんにまず問題ないと言っていただけた故の判断ではあります。相談と意見照会書の回答書を書いた以外は何もする事がなかったので、某漫画や開示請求にまつわる体験談のような壮絶な感じは全くなかったです。一連の出費も相談料の5000円だけでした。


以下、自作した回答書の内容も掲載します。ビビリなのでガチガチに気合入れて書きましたが、ここまでしなくても良かったのかもしれません。(甲号証については全て自前の資料で、アドレス、日付、URLつきのスクショなどです。)

相手方の主張は情報商材屋という表現を強く批難するもの等であった為、それらに対応したものを作成しました。

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実際にどう扱われたのかは契約プロバイダの弁護士さん次第なのでわかりません。回答欄が狭かったので別紙として貼り付けました。名誉権の侵害(名誉棄損)と名誉感情侵害は別なので注意。

(852話氏曰く確実にいけそうだったとのこと。)

一見アウトな単語でも文脈や相手方の言動次第だったりもしますし、単発で多少口が悪くても開示される程ではないという判断になる事も多いようですが、当然ダメなラインはあります。また、「私は弁えてるから大丈夫」と思っていて実際に大丈夫だとしても、いざ書類が届くと面食らう方は案外多いんじゃないかと思います。「勝てるわけないのだから訴えてくるはずがない」と思っていても、いざ実際に訴えられてしまった場合、訴えられた事実や申立書に記載された弁護士名、法律用語を目にして、素人判断で問題ないと確信するのは難しいと思います。加えて相手方が開示の成功を繰り返し謳っている場合、示談へ向けた行動を選ぶ人も少なからずいるでしょう。「こんなので開示が通るわけがない」という思考と、「こんなので開示請求できるわけがない」という思考を混同しないようにしないと、当事者になった時のショックが大きくなり、適切な行動ができなくなるかもしれません。なので、
「そもそも誹謗中傷をしない」
「ただの感想や批判でも開示請求されることがあるが、特に問題はない」
「相手方の言動で判断するよりも、とっとと弁護士の意見を伺うべき」

という前提を持っていれば、いざという時負担なく過ごせるかと思います。​何も特別な事は言っていませんが、開示請求の当事者になること自体がイレギュラーなので、当たり前の行動をする事が普段より難しくなるかもしれません。そんな機会があれば、この記事を思い出していただければ幸いです。


以下補足

・思ったよりずっと早かった

新設された「発信者情報開示命令」というものによって手続きは迅速になりました。加えて早い段階で裁判所の却下決定かつその後の訴えもなかった為、お手紙からものの半年程度で終わっていました。ネット上で散見される年単位云々の事例は改正前であることに加え、月1での裁判が何度も必要であったり、権利侵害の有無以外の理由で開示に時間をかけたり、開示成功かつ個人間の係争で時間をかけているケースなどだと思います。改正後であり、単純で、議論を重ねる必要なくすぐに却下決定がされるようなケースでは相当に早いようです。

また、ネット上で裁判が不要であるかのような誤情報や解釈の難しい説明を見かけたのですが、発信者情報開示命令において従来より手続きの回数が減ってこそいるものの、やはり裁判所の判断は仰ぐようです。(裁判外手続きにおいても、契約プロバイダが任意の開示に応じる事はほぼない為です。)でなければ誰でも何でも開示が通り放題になるので当然ですね。

・投稿が今の時期になった理由など

自分にはメリットないし面倒だし、資料見せなきゃデマ扱いされるし、資料見せたらリスクありそうだしで、そもそも発信するつもりがありませんでした。意見照会書が届いた当時に某所に書き込んで嘘扱いされたのも忌避感となっていました。更に言えば852話氏個人の言動に対し思うところがあったのみであり、生成AIそのものに関しては干渉するつもりがなかったので、その方向での投稿理由もありませんでした。しかし最近身近でスラップ訴訟が起こり、この経験が謂れのない訴訟をされた人の為になればと思いたち、改めて弁護士と相談の上この投稿を行いました。また、実際に動いている人がいる事例を示す事で、意見感想の域を超えて誹謗中傷発言をしてしまっている人の抑制にもなればとも思います。批判するにしてもその言い方大丈夫?という方も多く見られますので…
かといって都合の悪い指摘へのデマ認定、誹謗中傷認定などは極端だとは思いますが。

・事件番号について

申立書に記載があったため把握しています。しかし発チ形式の非訟事件は一般には非公開のため、「公開の原則」は適用されず、判例サイトにも載らず、公開には法的リスクを伴います。更には裁判記録閲覧申請の際に個人情報の提出が必要で、該当の裁判記録を閲覧した人の情報が後から見れるようになる事などから、当事者であっても閲覧にリスクがあります。こうしてみると「開示請求が却下決定となったケースで、法的リスクなく匿名の人間がそれを証明する事」は難しいと感じます。ほとんどの資料を公開できない以上、相手方は「具体的に言及せず『デマがある』と語る」「DMCA申請が通っただけなのに、『デマを削除した』と語る」…など、それらしく説明することはいくらでもできるのですから。

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