「負の数」を含んだ計算は、間違えやすいので注意が必要です。
「負の数を足す」や「負の数を引く」という考え方を正しく理解できているでしょうか。
今回は、そのような問題に挑戦してみましょう!
問題
次の計算をしなさい。
(−3)−(−8)+(−5)
負の数の数の足し算・引き算の問題です。
プラス・マイナスの符号を間違えないように注意しましょう。
解説
今回の問題の答えは「0」です。
計算式には負の数しかありませんでしたが、答えはゼロになりました。
途中の計算は次のようになります。
(−3)−(−8)+(−5)
=(−3)+(+8)+(−5)
=(+5)+(−5)
=0
マイナスの数を含む計算
負の数の足し算・引き算の説明は、さまざまな方法があります。
ここでは人が「数直線上を進む」というイメージを用いて説明します。
まず、正と負は人の進む方向を表すと考えましょう。
つまり、
正の数は、前に進む
負の数は、後ろに戻る
と考えます。
例えば、+3は前に3進む、−2は後ろへ2戻る、というイメージです。
次に足し算・引き算の演算は、人が立つ向きを表すと考えましょう。
つまり、
+(足し算)は、そのままの向き
−(引き算)は、逆を向く
と考えます。
このイメージで、今回の問題「(−3)−(−8)+(−5)」を左から順に計算してみましょう。
(−3)−(−8)の計算
この計算は「−3の位置から、逆を向いてから、後ろに8戻る」と考えることができます。
よって、結果は「+5」となります。
このイメージからわかるように、「逆を向いてから、後ろに進む」というのは、「そのままの向きで前に進む」と同じ意味になります。
そのため、「負の数を引く」を「正の数を足す」と変換して計算することも可能です。
一般的には、次のような式変形をして計算することが多いでしょう。
(−3)−(−8)
=(−3)+(+8)
=+5
(+5)+(−5)の計算
次の計算は(+5)+(−5)です。
この計算は「+5の位置から、そのままの向きで5戻る」と考えることができます。
よって、結果は「0」となります。
まとめ
負の数を含む計算では、「負の数を引く」計算で間違えてしまうことが多くあります。
負の数は数学にとって欠かせないものなので、繰り返し練習をしましょう!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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