石巻市官製談合事件 土木会社元社員に執行猶予つき有罪判決
石巻市が発注した下水道工事の入札をめぐり、不正に落札したとして、入札妨害の罪に問われた土木工事会社の元社員に、仙台地方裁判所は「入札の公正を害するもので、悪質だ」などとして、執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。
去年市が発注した下水道工事の入札をめぐっては、これまでに最低制限価格を算出する情報が記載された書類を市内の土木工事会社側に渡し、不正に落札させたとして、石巻市下水道建設課の元技術課長補佐と元建設係長が官製談合防止法違反などで執行猶予のついた有罪判決を言い渡されました。
そして11日は、不正に落札したなどとして入札妨害の罪に問われた土木工事会社で遠藤興業の元社員、遠藤光弥被告(68)の判決が仙台地方裁判所で開かれました。
判決で仙台地方裁判所の須田雄一裁判官は「入札の公正を害するもので悪質であり、石巻市の元技術課長補佐らから受注するように持ちかけられていることなどを踏まえても、刑事責任を軽視することはできない」と述べました。
そのうえで、「罪を認めたうえで、反省の態度も示している」などと述べ、懲役1年、執行猶予3年の判決を言い渡しました。