阪神水道企業団の職員を収賄疑いで逮捕 兵庫県警

阪神水道企業団の職員を収賄疑いで逮捕 兵庫県警

兵庫県内の5つの自治体でつくる「阪神水道企業団」が発注した浄水場の関連工事の入札で便宜を図った見返りに業者から現金20万円を受け取ったとして、46歳の職員が収賄の疑いで逮捕されました。

逮捕されたのは、神戸市にある「阪神水道企業団」の主査、奈良猛容疑者(46)です。
また、兵庫県尼崎市の土木会社「金山組」の専務、金智昭容疑者(52)が贈賄の疑いで逮捕されました。
警察によりますと、奈良主査はことし9月、企業団が発注した尼崎浄水場の補修工事の入札で便宜を図った見返りに、金専務から現金20万円を受け取ったとして収賄の疑いが持たれています。
この工事の一般競争入札には5社が参加し、金山組がおよそ660万円で落札していました。
阪神水道企業団は、神戸市や尼崎市など兵庫県内の5つの自治体でつくる特別地方公共団体で、職員は地方公務員にあたります。
主査は工事の発注業務や施工管理などを担当していたということで、警察が事件の詳しいいきさつを調べています。
2人の認否については明らかにしていません。

【企業団“極めて遺憾”】
職員が逮捕されたことについて、阪神水道企業団は「このような事件が起きたことは極めて遺憾であり、市民や関係者の皆さまに対し深くおわび申し上げます。今後は警察に協力して事実関係を究明し、確認ができしだい、厳正に対処してまいります」とコメントしています。

【企業団が会見で謝罪】
職員が逮捕されたことを受けて、阪神水道企業団は13日、神戸市内で記者会見を開きました。
企業団によりますと、逮捕された主査は1997年に技術系の職員として採用され、おととし(2022年)10月からは浄水場などの工事の設計や施工管理などを担当していたということです。
勤務態度は「非常によかった」としています。
会見で、企業団の吉田延雄企業長は「市民の皆さまの信頼を裏切ることになり、深くおわび申し上げます」と謝罪した上で、「警察の捜査に協力して事実関係を究明した上で厳正に対処するとともに、二度とこのようなことが起きないよう、職員の法令順守や管理体制の強化などに努めていきたい」と述べました。

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