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 仕方ない。正面からやり合おうか。

 俺は両手に短剣を構え、迎え撃つ準備を整える。


「ガアアアア!」


 ハイウルフの威嚇するような咆哮が響き渡り、周囲の木々が揺れる。

 巨大な体躯が迫ってくる。俺は冷静に、集中力を高めながらハイウルフの動きを見切る。


 ハイウルフが飛びかかってきた。ギリギリまで引きつけてから、俺は攻撃をかわす。

 同時に短剣を振り抜く。

 ハイウルフは俊敏に身をかわし、俺の攻撃を避けるが、俺はさらに加速し攻撃を叩き込む。


 すっと、ハイウルフの横腹を俺の短剣が切り裂く。

 ……ミスリルナイフ。やはり、かなりのモンだな。


 武器に満足してばかりもいられない。ハイウルフはすぐ鋭い爪や牙で攻撃してくる。

 回避し、反撃を行う。集中力さえ切らさなければ、俺のほうがすべての能力が上回っている。

 確実にハイウルフの傷を増やしていき、その動きが鈍ったところで俺は空間魔法と短剣を合わせた一撃を放った。

 反応してかわそうとしたハイウルフだったが、踏ん張った足に力が入らなかったようで今度はかわしきれなかった。


 その首を切り落とすと、霧のように死体は消えていった。

 後に残った素材を回収した俺は、一息をついた。


 ……武器のおかげもあって、第三層もなんとかなりそうだな。

 ひとまず、しばらく第三層で鍛えていって……それから第五層に向かおうか。


 セーブ&ロードができないため、かなり安全牌を踏んできたが……もう大丈夫だろう。

 第五層には恐らく手付かずの宝箱がいくつかあるだろうからな。

 そこから、装備品を漁れば……今の俺が用意できる装備もかなり整うはずだ。

 そのためにも、さっさと第三層で鍛えないとな。




 第三層で鍛えるのと、特殊モンスター狩りを並行して、装備品を集め、武器庫にしまっていく。

 もちろん、息抜きの日もある。

 体を鍛える上では、休養も大切だからな。

 何もしない時間も大切なのだが、それはいつもリームの相手をする時に決めている。


「お久しぶりです、レイス様」

「ああ、久しぶりだ」


 にこりと微笑むリームは、初めの頃とは比較にならないほど笑顔が自然だ。

 彼女も大人に近付いているわけで、それだけ営業スマイルが上手になっているのかもしれない。

 成長しているのは何も俺だけじゃないってことだ。


 大人になるって嫌だねぇ。

 そんなことを考えながら、俺はリームを出迎える。


「ついこの前もきたけど、そんなに頻繁に来て大丈夫なのか?」


 今までは月に一度程度だったが、最近のリームは週に一度程度はくるようになっていた。

 まあ、転移石もあるので移動自体はかなり楽なんだろうけど、それでもそこまで多くきてもいいのだろうか?

 俺がそう問いかけると、リームは少し頬を膨らませる。


「会いに来ては行けませんか?」

「いや、別にそういうわけじゃないがな」


 ただ、どうしてそれほど会いにくるのかは疑問だった。


「レイス様は社交場には行けないでしょう? 私はいつもそういった場で誰ともいられず寂しいのですから」


 すでに世の多くの貴族には俺とリームの婚約関係は知れ渡っている。

 そういう女性は、社交場にて他の貴族と交流をすることはあっても、異性とともに動くことはない。

 そもそも、基本的にパートナーや婚約者などと一緒に行動するそうだ。


 ちなみに、社交会、晩餐会、舞踏会……名前を変えながら似たような会が毎週のように行われている。

 これも転移石のおかげで、だいたい王都にある大きな建物が会場になっているらしい。

 先ほどリームが話したように俺が参加することはほぼない。


 理由はシンデレラみたいなもん。家族が後で俺に自慢話をするための意地悪だ。

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