石破茂首相、女系天皇への考え「差し控える」
石破茂首相は8日の参院代表質問で女系天皇の是非を問われ「個人的な考えを今この場で申し上げることは差し控える」と述べた。皇位継承について「立法府の総意が早期に取りまとめられるよう国会で積極的な議論を期待している」と強調した。
首相は就任前の8月にインターネット番組で女系天皇の可能性を排除すべきでないとの考えを示した。「あらゆるリスクを考えて『想定外だった』みたいなことを言ってはいけない」と話していた。
首相は2025年夏の参院選を巡り、政治資金収支報告書への不記載があった議員の公認に関し「現時点で予断を持って答えることは差し控える」と語った。
「選挙の有無にかかわらず、それぞれの状況に応じた適切な方法で反省を求め、ルールを守る倫理観を確立する」とも訴えた。
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(更新)- 原武史政治学者ひとこと解説
石破首相は選択的夫婦別姓の問題に続き、女系天皇の問題についても持論を封印したことになる、実はこの二つの問題は深いところでつながっている。いまの男系男子の皇統を維持することは、姓のない家系を維持するということであり、皇室に嫁いだ女性は必ず姓を捨てなければならない。そこには選択的夫婦別姓という考え方が許される余地は全くない。自民党の保守派が、「易姓革命」を意味する女系天皇にも、皇室に嫁いだ女性が旧姓を使用できることになる選択的夫婦別姓にも反対するのは、論理的に言って必然なのだ。石破首相は決選投票で票が二分した高市早苗氏をはじめとする保守派に取り込まれてしまったと言っていいだろう。
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(更新)
自民党の石破茂総裁が10月1日、衆参両院の本会議での首相指名選挙で第102代首相に選出されました。石破政権に関する最新のニュースをまとめています。