第62話 女勇者と湯船でのひととき
アレンが浴室に入ると、そこにはすでに湯船の近くで待っていたイリスの姿があった。
イリスはアレンが来たことに気づくと、優しい微笑みを浮かべて一歩近づき
「アレン様、お背中を流させていただきますね」
と、しっとりとした声で伝えた。
「あ、ああ……じゃあ、頼むよ」
と、アレンは少し照れながらも、イリスに背を向けて浴室の小さな椅子に座った。
イリスがそっと湯を手にとり、アレンの背中にかけると、心地よい温かさが広がる。
イリスの細やかな指先がアレンの背を丁寧に流していき、アレンはその動作にほっとしながらも、心がどこかくすぐったくなるのを感じていた。
イリスの手は力強くも優しく、どこか安心感を覚えさせるものだった。
アレンは、イリスが日々戦闘で見せる力強さの裏にある繊細さに改めて気づき、心の中で感謝の念が湧いてきた。
静かな浴室の中で、温かい湯気に包まれながら、二人だけの穏やかな時間が流れていく。
「アレン様、これでお背中は終わりです」
「ありがとう、じゃあ、次は俺がお前の背中を流すよ」
と、アレンは軽く微笑みながらイリスにそう告げた。
「アレン様に流していただけるなんて……恐縮です」
と、イリスは少し恥じらいながらも、アレンの前で静かに背を向けて腰を下ろした。
アレンは丁寧に湯を手に取り、イリスの背中にかけると、柔らかな肌が湯の中でほんのりと温かみを増していく。
イリスの背中に指を滑らせながら、アレンはその緊張感と優しさが交わった感触に、自分もまたイリスを大切に守りたいと心から思った。
アレンは背中を流し終えると、少し照れくさそうにしながらイリスに向かって尋ねた。
「手とか、足って……洗ってもいい?」
イリスは柔らかく微笑み
「ええ、お願いします」
と小さく頷いた。
その優しい返事に、アレンもまた心を落ち着けて彼女の手をそっと取り、丁寧に湯をかけながら洗い始めた。
アレンの指がイリスの指先や手のひらをなぞるたび、二人の間には静かな温かい空気が流れ、浴室の中がほのかに照れたような空気で包まれていた。
続けてアレンは、イリスの足元にも手を伸ばし、同じように優しく湯をかけていく。
アレンがイリスの足先や足裏まで丁寧に洗っていると、イリスの魅力があまりにも眩しく、今にも抱きしめたくなるほど心を刺激されていた。
イリスもその気持ちを感じ取り、穏やかな眼差しでアレンを見守りながら
「アレン様、胸も…それから、できればお尻の方もお願いできますか?」
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