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ウェルネスとーく

医療・健康・介護のコラム

[ヒロシさん](上)芸人として売れていたのに、テレビに背を向けたワケ…「ソロキャンプ」は流行語大賞に

駄目だったら逃げればいい

――売れていたのに、テレビに出なくなりました。

 やはりあの世界は特殊なんです。子どもの頃から何となく信じていた正義だとか「努力は報われる」だとかが関係ない世界。そこで、折り合ったり渡り合ったりしていかないといけないのが、ずっときつかった。僕は他人とつるむのが苦手だから、芸人の仲間もできない。偉い人におべっかも使えない。ネタさえ面白ければ芸人と認められると信じてたんですけど、ネタが受けても、「一発屋」とバカにされる。僕はストレス耐性がないので、安定的にテレビに出続けるタレントとしてのふるまいを考えるのもつらかったし、どう自分を保つのか、忙しさや重圧にも耐えられなくて、自分がみじめになる環境から逃げようと思ったんです。ネタが受けても一発屋としてしか認められないという何年間かを過ごして、テレビに出るのはやめようって。

――顔が売れていましたから、「一般人」に戻るのは大変だったのでは?

 確かにいったん顔が知れると引っ込みがつかないんで、白塗りとか、お面をかぶって出るようなキャラクターになっておけばよかったなって思ったことはあります。でも、僕は「駄目だったら逃げればいい」という考えなんで、日本にいる限りはこの顔で稼ぐだけ稼いで、その後は僕のことを誰も知らない外国にでも行けばいいかなと思っていました。ただ、テレビに出なくなると収入がなくなるし、次に何しようかといろいろなことをやって、たまたまソロキャンプが当たったというわけです。僕は細かいことですごく運が悪いんだけど、大きな波ではすごく運がいいんだと思います。

――それは最高じゃないですか。

 いや、最高じゃないですよ。だって、細かいことはすんごく運が悪いんだから。

――例えばどんなことで運が悪いのですか?

 自動販売機のボタンを押してもジュースが出てこないとか。で、そこに書いてある電話番号に電話をしてみても誰も出ないとか。そういうことが繰り返しあるわけですよ。でも、大きな流れでは、結局キャンプのネタで売れてるしね。まさかまさかです。単純に好きでやっていただけだけど、こんなにソロキャンプがはやるとは思わなかったですね。

自分の山に行く時間がない

――ソロキャンプの世界でまたブレイクしましたから、さすがにもう、一発屋とは言われないですよね。

 って思うじゃないすか。そうでもないです。最近、SNSで全然知らない人の投稿が出てきたんですけど、「まだ芸人やってんのかな」「ヒロシ、今何やってんだろう」と書いてありました。今はテレビを見る人、ネット動画を見る人、って興味が細分化されているから、届かない人には届かないんでしょうね。

 テレビから逃げた僕ですけど、ユーチューバーとしてキャンプの動画配信で知られるようになると、今度は逆にテレビ局の方から、「キャンプ番組を作ろう」と言われるようになりました。僕は流れに乗れる人じゃないですけど、流れに乗ろうという気持ちはあるから、とりあえずキャンプ番組もやってみてはいるんです。すると今度は仕事が多くなってきちゃって、いっぱいいっぱいになっているところもあります。せっかくソロキャンプをしようと山を買ったのに、行く時間もないんです。

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ヒロシさん

ヒロシ 1972年生まれ、熊本県出身。芸人として「ヒロシです。」のフレーズで始まる自虐ネタで大ブレイク。2015年からユーチューブ「ヒロシちゃんねる」を配信。チャンネル登録者は111万人を突破(24年10月時点)した。年内に書籍を発売予定。キャンプ番組「ヒロシのぼっちキャンプ」(BS-TBS、水曜夜10時~)や「ヒロシのひとりキャンプのすすめ」(熊本朝日放送、木曜深夜0時15分~)などに出演中。その他の情報は公式HP「 ヒロシ・コーポレーション 」で。

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