こども医療センター事故 調査報告書の開示範囲拡大 本紙請求の答申受け

2024年11月12日 07時17分

県立病院機構が開示し直した事故調査報告書と、非開示部分を説明する添付文書

 神奈川県立こども医療センターで2021年に発生した死亡医療事故の調査結果報告書に対する情報公開請求で、開示された文書がほとんど黒塗りで、県情報公開審査会が再検討を答申していた問題で、県立病院機構は8日、開示範囲を大幅に広げた報告書を開示した。
 本紙は23年6月30日に情報公開請求し、同年8月29日に黒塗りばかりの文書が公開された。一方、同年9月7日に同センターが記者会見した際、黒塗りが少ない文書を自主的に公表。本紙は同8日に行政不服審査法に基づき、審査を請求し、今年10月に答申が出ていた。答申に従って機構が開示した報告書の黒塗り範囲は、会見で配布されたものと同じだった。
 審査会は答申で、黒塗り範囲の再検討のほかに、非開示とする理由付けが曖昧だったため、丁寧に説明を付けることを求めていた。機構は、黒塗りにした項目と内容、非開示とする根拠の一覧を今回開示した文書に添付した。
 機構の担当者は「答申で非常に厳しい指摘を受け、その通りに対応を改めた」と説明した。(志村彰太)

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