「『大平正芳元首相の生まれ変わり』と大宣伝したものの…『玉木雄一郎』が説明できない家系図」
「デジタル教育で日本人がバカになる! 緊急提言『あなたの子、孫の脳が危ない』」
この2本のタイトル、あなたはどちらを読みたいですか。
前者が『週刊新潮』、後者が『週刊文春』(ともに11月14日号)。
ぼくは後者、つまり『文春』だ。
国民民主党の大躍進で、玉木氏、たしかに注目の人ではあるが、首相になったわけじゃあるまいし、その出自にまで関心はない。
で、『文春』。
<小中学校への『デジタル教科書』の本格導入が、今年度からスタート><義務教育中の子どもには、タブレットなどの電子端末が一人一台与えられることになった>のだという。
昨年度も約2600億円。
<「すでにほぼ全自治体で(端末の)配布が完了。今年、四月から〝デジタル教育〟が本格的にスタートしました」(大手紙記者)>
ところが2006年から一人一台の端末配布政策を進めてきたスウェーデンでは学力低下のため紙を復活。
<「ロッタ・エドホルム教育大臣は、『基本的な読み書きに最適なのはアナログツールだ。ペンと紙を使い、学校図書館を利用できる環境が重要』と声明を出し、同国は今年七月から、すべての生徒への紙の教科書の再配布を法律で義務付けました」(大手紙記者)>
『文春』は内外の学者の意見を紹介しているが、第一人者の川島隆太東北大教授らほとんどの学者が否定的だ。
なのにお役所仕事には珍しく、なぜこんなに早く導入が決まったのか。
『文春』は次号からもキャンペーンを続けるようだから注目したい。
で、玉木氏と大平元首相の関係だ。
<玉木代表の父親の姉の夫の弟のところに、大平元首相の次男の奥さんの妹が嫁いでいる>。『新潮』自身がこう書いている。<それにしても遠い。遠すぎる>。
つまり、どうでもいい話だ。
『週刊現代』(11・9)の大特集「『炎上』の研究」は社会現象ともなった「炎上」の実態を解明。炎上の傾向と対策、事件簿一覧表など、必読の好リポートだ。 (月刊『Hanada』編集長)