渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

新選組血風録(栗塚旭 島田順司 左右田一平 対談)

2024年11月12日 | open

新選組血風録
(栗塚旭 島田順司 左右田一平 対談)


これは凄い番組だ。
超基調映像。

こちら1965年の不朽の名作
テレビ時代劇ドラマ。

新選組血風録 第01話[公式]
私も家族も当時タイムリー
に見入っていた。まだ園児
だったが、本作品は克明に
覚えている。
現実に新選組の池田屋斬り

込みはこの作品の約100年
前の1864年7月8日(旧暦6月
5日)に実行された。
司馬遼太郎の原作を読んだ
のは12才、1973年の中1の
春だった。
司馬遼太郎作品の「新選組
血風録」は唸った。「燃え
よ剣」はまだ未読だった。
私は司馬遼太郎作品は1973
年に「燃
えよ剣」から入っ
た。

丁度日本刀を本格的に研究
し始めた翌年だった。
「菊一文字」と「兼定」に
ついては、実際の歴史とは
違う脚色だと原作を読んで
初めて気づいた。実刀も
異なる。会津兼定と関の
之定はまるで別物だという
のは中1の時に知った。
原作では「虎徹という名
の剣」の項はかなり面白い
が、実話の鴻池との関係と
一件が元ネタになっている。
江戸の愛宕下日蔭町の刀屋
が近藤を騙す下りは創作だ
が、非常に面白い物語とな
っている。
「菊一文字」の項は完全な
司馬遼太郎の創作だ。
なお、原作で一番感動した
項は「沖田総司の恋」だっ
た。これは実は実話が元ネ
タになっている。
『新選組血風録』は新選組
の人間像が小説らしく描か
れている名作だ。
『燃えよ剣』は土方歳三の
生涯を描いた大作だが、私
は珠玉の名作は『新選組血
風録』だと思っている。
書籍は初期単行本、文庫本
含めて6冊ほど持っている。
予備の保存用も含めて。
特に挿絵のある単行本、文
庫本が最高の編集装丁だ。

及ばずながら私がその挿絵
作画者のタッチを模して描
いた絵。こういう空気の絵
が「血風録」には挿入され
ていた。


「20両で虎徹」は無理だが、
現代価格にすると約60万円
だ。実勢価格は現代では
虎徹は1口1,500万円程だ。
現実では池田屋の時の近藤
勇さんの実刀は虎徹ではな
かったが、その後は正真虎
徹を何口か所有していたの
も事実だ。
近藤氏は最後は正式に幕臣
旗本の陸軍奉行並になった
が、非業な最期を遂げた。
私は縁あって、近藤氏を
弔った寺の住職に請われて
毎年近藤勇さんの遺品の短
刀を手入れしに参内してい
た。
無銘だが備前物の古い短い
短刀だ。
手入れをしていると涙がい
つも溢れて来た。
「さぞやご無念だったでし
ょう」と。
私の血脈は新政府軍側だっ
たが、個人的な一介の人士
としての気持ちは、いつも
今でも佐幕側に心を寄せて
いる。



 

 
 

 

 

 

 


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