無事帰国「ほっとした」 座礁客船の日本人乗客
イタリア中部沖で座礁し、死傷者が出た豪華客船コスタ・コンコルディアの日本人乗客が17日、ローマ発の航空機で成田空港に帰国し、安堵の表情を浮かべた。
夫婦でクルーズに参加した埼玉県所沢市の主婦吉村千代子さん(67)は「まだ足が震えている。無事に日本に着いてほっとした」と疲れた様子。荷物を船内に残してきたため、ボランティアに衣服をもらって帰国した。
夫の直敏さん(71)は「最初は電気系統の故障だと放送があり、避難が遅れた」と避難誘導の不備を非難。「救命ボートに乗ろうとしたら『いっぱいで乗れない』と断られ、別のボートにはスタッフが大勢、先に乗っていた」とあきれていた。
東京都八王子市の小倉富士雄さんは「浅瀬だったから助かったけど、深いところだったらタイタニック号の事故と同じだ」と話した。
事故は13日夜に発生。団体ツアー客ら計43人の日本人が乗っていたが、全員無事だった。〔共同〕